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春の揺らぎに寄り添う「逍遥顆粒」◎のびやかな心を取り戻す養生術◎

佐藤宣幸

佐藤宣幸

テーマ:漢方薬の話

逍遥顆粒

厳しい寒さが和らぎ、万物が芽吹く「立春」を過ぎると、自然界は「陽」の気で満ち溢れます。

しかし、中医学において春は、もっとも自律神経を乱しやすい季節。

なんとなくイライラしたり、気分が落ち込んだり、あるいは体に不調を感じてはいませんか?

今回は、そんな春特有の「心の揺らぎ」に寄り添う漢方薬とその養生について書いておきます。


春は「肝」の季節:気が滞りやすい時


中医学の五行説では、春は「肝(かん)」の働きが活発になる時期です。

「肝」は気(エネルギー)の流れをコントロールし、情緒を安定させる司令塔のような役割を担っています。

しかし、春の激しい寒暖差や、年度替わりによる環境の変化は、「肝」に大きなストレスを与えます。

肝気鬱結(かんきうっけつ): ストレスで「肝」の働きがスムーズにいかなくなり、気の流れが滞ること。

症状: 胸苦しさ、ため息、イライラ、お腹の張り、月経不順など。

逍遥(しょうよう)=自由に動き回ること


「逍遥」という名前の由来をご存知でしょうか。

「逍遥」とは、あてもなくぶらぶら歩く、自由なさまを意味します。

この処方は、滞ってガチガチになった「気」を解きほぐし、再び体の中をサラサラと巡らせてくれる、いわば「心のストレッチ」のような漢方薬です。


逍遥散の主な働き


・疎肝(そかん): 「肝」の緊張を和らげ、気の滞りを解消する。

・健脾(けんぴ): ストレスでダメージを受けやすい消化器(脾)をケアする。

・養血(ようけつ): 女性の健康に欠かせない「血」を補い、情緒を安定させる。


暮らしに取り入れる「春の養生」


普段の養生としては、「肝」を養う生活を心がけましょう。

・香りの力を借りる: ミント、セロリ、シソ、柑橘系など、香りの良い食材は気の巡りを助けます。

・目を休める: 中医学で「肝」は「目」と直結しています。スマホの長時間利用を控え、早めに就寝しましょう。

・伸びをする: 朝起きた時や仕事の合間に大きく「伸び」をする。これだけで滞った気が少しずつ動き出します。


おわりに


心身の揺らぎを感じやすいこの時期、大切なのは頑張ることではなく、上手に気を抜くことかもしれません。

漢方の力を借りて内側から流れを整える。

そんなセルフケアを日々に取り入れながら、移ろいゆく季節を健やかにお過ごしください。

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佐藤宣幸
専門家

佐藤宣幸(薬剤師)

有限会社 すみれ漢方施薬院薬局

薬剤師の知識の上に、臨床検査技師の知識を重ねた指導ができるのが強み。健康相談にも力を入れていて、訪れる人の多くは食生活の改善をしながら漢方薬を服用すると健康になる場合が多くあります。

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