「透明」に色付く現代社会
約800億円をかけて。理化学研究所(理研)と富士通が開発したスパコン「京」。
一時は、計算能力で世界一となったが、その後アメリカや中国の開発競争でその座を譲る。
そして、その「京」もこの8月30日でお役御免となり電源が落とされる。
その「京」の再利用は、なかなか難しいようである。
電気代、冷却用の水道代、メンテナンス費用等で年間100億円が必要。
分離して活用するにしても、移設費用に最低6,000万円、年間維持費に最低1億円が必要。
結局、理研としては部品からの金属素材を取り出し売却して、撤去費用の一部に充てる。
残りは、科学的資料として後世に残すことを検討している。
意外に知られていないが、この「京」は石川県かほく市にある富士通系の企業で
製造とメンテナンスが行われていた。
「京」の計算能力100倍となる後継機「富岳(ふがく)」も、同じところで製造される計画。
地元・石川の都市伝説のひとつであると言える。