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福沢諭吉、勝海舟と「逸品中の逸品」

上野峰喜

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この3月18日に、「逸品中の逸品」ともいえる最高峰の赤ワイン「善兵衛」が5年ぶりに発売されます。


5年ぶりの発売となる「善兵衛」のラベル

新潟県上越市に岩の原葡萄園社というワイン製造工場があります。
一般的には「岩の原ワイン」として、スーパーや酒販店でよく見かけるワインです。

実はこのワイン工場は今から127年前の明治23年に、初の純国産ワイン工場として産声を上げました。その創業者が川上善兵衛という人物で、「日本のワインぶどうの父」と呼ばれています。


創業者の川上善兵衛

当時の上越地区は豪雪と川の氾濫洪水で米が収穫できず、農民は非常に苦しい生活を強いられ、その苦しさは「三年一作」として現されていました。
そこで幼少の善兵衛は、東京に出向き福沢諭吉の慶応義塾で明治維新での最新学問を学びまた、勝海舟との出会いと葡萄酒を勧められたことがキッカケとなって郷里に戻り、農民救済策として岩の原葡萄園を開きました。
創業当時は失敗の連続でしたが品種改良を重ね、また農民を苦しめる「雪」を発想の転換で冷却施設の無い時代に、その雪で冷却する「石蔵(雪室)」を作りました。
善兵衛の向学心、色々な人の出会い、農民救済の信念が、国産初のワイン誕生につながったと言えるでしょう。



いまも現存する「石蔵(雪室)」

話しは冒頭に戻りますが、善兵衛がぶどうとワインにかけた情熱を将来にわたって引き継ぐために、創業者の名を冠した最上級赤ワイン「善兵衛」を作ることとなりました。
この「善兵衛」は、ぶどうの栽培、収穫、醸造、熟成に至るまで全ての過程で、その基準に達した時だけ発売されます。

今回の発売は5回目で、過去には1986年、1994年、2002年、2009年の4度しか発売されず、今回は5年ぶり5度目の発売となります。但し量的には4253本のみしか発売できないそうです。(年数はぶどうの収穫した年を現しています)

岩の原葡萄園社は、CO2の発生量を削減し環境負荷を軽減する目的で、石蔵(雪室)の復活もさせています。環境関連業務に関わる当社にとっても、うれしい取り組みの復活です。

筆者はワインついては全く素人ですが、偶然にも「善兵衛1994」に出会いその味に衝撃を受け、それ以来「善兵衛」ファンの一人となりました。

是非とも、将来にわたって残してほしい「逸品中の逸品」と言えます。

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株式会社金沢テックサービス

顧客からの信頼を第一に考えた経営理念が強みとなっている。「製品は実際に使ってもらって初めて評価される」ものであり、そのためには製品の品質だけではなく、会社や所属する人間の資質が大切だと考えている。

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