大富豪が、ばらまく二酸化炭素
この5月に富山市で先進7ヵ国(G7)環境相会合が開催され、それに合わせて5月26日付当コラムで「伊勢志摩サミットにさきがけて・・」として、筆者もペンを走らせていただきました。
同G7では「富山物質循環フレームワーク」が採択され、今世界的環境問題となっている食品ロスの削減を目指すことが合意されました。
そのような中で富山県立山町様のお取組みが、いま全国から「立山モデル」として注目を浴びています。
同町では、町内の小中学校の給食を調理する学校給食センターや、役場の食堂、保育所、福祉施設から排出される食べ残しや、調理の際の食材の切れ端等生ごみを回収しています。
回収された生ごみは立山町環境センターで、当社の食品資源リサイクル機器「マジックバイオくん」をフル稼働させて、生ごみを微生物により発酵・分解と減量処理され、1/10量の残渣となり、安全で良質な堆肥に生まれ変わります。
立山町環境センターで稼働中の「マジックバイオくん」
また、堆肥化には微生物による発酵が欠かせませんが、同町環境センターでは農家等で不要となった「米ぬか」に注目し、その「米ぬか」を原材料として同環境センター独自で安全な「EM菌」も製造しています。
その堆肥は「エコたい肥」と呼ばれ、1袋(20kg)300円で、同環境センターで販売され、周辺農家、特に果樹園農家より「この堆肥を使用することによって果実の甘みが増す !」と大好評を得ており「堆肥の生産が追いつかない」という、うれしい状況下とのことです。
生ごみから製造された大好評の「エコたい肥」
その処理の量は年間50t以上となりその分ごみの焼却量が軽減され、また不要となった「米ぬか」の再利用等々、立山町の農業が「地球環境への優しさ」にもつながっています。
自治体が中心となって地域と一体化した取り組みは、全国的にも珍しく上述のG7以降、各方面からの、この「立山モデル」の現地視察が後を絶たないとのことです。
地元新聞にも紹介された「立山モデル」
当社としても、このお取組みを今後とも色々な形で情報発信し、地域農業と一体化した地球環境に優しい「立山モデル」の、さらなる広がりへのお手伝いをしたいと思っております。