『その件については調査中です』 受動態の使い方(2)

グレン・ブラウン

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テーマ:英文ビジネスメール・ミニレッスン

前回、受動態は、表現を和らげたい場合によく使われるということと、能動態よりも正式な印象が強くなるということをお伝えしました。この特性を使えば、表現をぼやかしたいときにも有効です。

"What is the current status of that problem?"
「あの問題については現在どうなっていますか」
と問われたとき、能動態と受動態によって受ける印象の違いを見てみましょう。

能動態 "We are investigating it."
受動態 "It is being investigated."

両方とも日本語に直すと「その件は調査中です」という意味ですが、能動態では主体的な印象を与えます。どちらかと言えば、「私達は積極的にやっています」というイメージです。
それに対し、受動態では「調査されている所です」と、「誰が」を意図的に省いています。つまり、悪く取れば「誰が、かはわかりませんが関係部署が」と取れないこともありません。良く取れば、「正式に調査を依頼しました」という意味にもなります。

ちなみに、受動態の進行形は英語では非常によく使われるのですが、日本の文法ではあまり教えられていないせいか、使う人が少ないようです。 "be + being + 過去分詞"で「現在~中」という意味になりますから、どんどん使いましょう。

Ex.   "The meeting room is being used." 「会議室は使用中です」
     "The next year's budget is being discussed." 「来年度の予算を審議中です」

このように、状況に応じて能動態と受動態をうまく使い分けることにより、微妙なニュアンスを変えることが可能です。 更に、中立の印象を与えたい場合には
"It is under investigation."と動詞を使わずに"under + 名詞" にする形もあります。

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