子どもが社会へ発達していく道筋
「恋愛」
教育心理学者の大野久氏が、近年の若者の恋愛スタイルの特徴を、①相手からの賛美・賞賛を得たがる②相手からの評価が気になる③しばらくつきあうと呑み込まれる不安を感じる④相手の挙動から目が離せなくなる⑤結果として多くの場合、交際が長続きしない、と挙げている。
相手に愛情を注ぐ他者愛よりも、自分を認めて欲しいという自己愛のほうが大きい恋愛だとしています。
エリクソンという学者は、本当に親密であるためには、「自分は誰なのか、どこに向かって生きていくのか」といった確固たるアイデンティティが発達中でなければならないとしている。
それを作り上げることが先に行われるべきであって、その後ようやく成熟した恋愛関係をつくるようになると。
自分づくりに目をそらし、その自分を他者からの評価によってわかろうとする現象が増えている。
自分に自信がないために、その自信を補強するために恋愛相手を利用してしまうという人間関係のあり方になる。
これは恋愛感情とはまた異質の関係性でしょう。
しかし若者だけの現象でしょうか。
節目節目のカップリングの状態を見なおしてみる目安に使えないでしょうか。