家族
「関係」 ―葛藤―
子どもにまつわる事件報道があると、自然加害者の成育に関心が及びます。親子関係が希薄、対人関係が希薄、引きこもっていた、不登校を起こしていた、定職についていなかった等々が報道に乗っかってきます。
確かに一加害者にはそういった事実はあったのでしょうが、それをイコール親子関係・対人関係・引きこもり・不登校等々で悩んでいる人々に対しても同じようなことをするのではないかという安直な結び付けをする風潮は依然存在しています。
二者の大きな違いのひとつに、「関係をとるための葛藤」が存在するか、しないかが挙げられると思います。
いろんな関係において「関係」は相互のものです。
一方通行で自分勝手な考えでは葛藤は生じないし、悩まないでしょう。
葛藤は、関係の程度の差はあれ、関係ができているから生じるものです。距離をとったり縮めたりして、自身にとってよりよい関係を模索しています。
だから「間」ができ人間になるのでしょう。
巷では厳しい人間関係が迫られていますが、心地よい関係を作るようにしたいものです。