和歌山県田辺市で「いのちの大切さを子どもたちにどう伝えるか」を講演
1月28日は午後から宍粟市立一宮南中学校で生徒さん対象の講演会がありました。
テーマは「自分の可能性を開く7つの問いかけ」。
今日は前半45分が「自分の可能性を開く7つの問いかけ」と題して講演し、後半45分は自己受容・他者受容のグループワークをしました。
最初にこれを書いてもらいました。これをもとに後でグループワークをします。
講演では次のようなお話しをしました。
みなさん、今までで一番良かった点数は何点ですか。
その点数がみなさんの本当の実力です。
これは7年ほど前のお話ですが、中3の子の指導に行ったら、えらいその子が落ち込んでいて。
話を聞いたら2学期の中間テストで数学が50点だったと。
その子は割と数学がよくできる子でいつもなら80点くらい取れるのに、その時は50点だったんですね。
それで自信をなくして落ち込んでいたんです。
その子は陸上部だったので僕はこんな質問をしました。
「ここに走り高跳びの選手がいたとするで。
その選手は1m80を跳んだことがあります。
でも調子が悪い時は1m50しか跳べないこともあります。
さてこの選手は何m跳べるでしょう?」
「・・・、1m80!」
「正解!そらそうやな。一度跳んだことがあるんやったら練習したら絶対1m80跳べるようになるやろ。君も80点取ったことがあるんやから、それが君の実力や。その80点取った時にめっちゃ勉強したか?」
「いいえ。普通です。」
「だったら気合い入れてテスト勉強したら、85点、90点も取れるんちゃうか。」
「はい。」
「先生は君を教えてて君には数学のセンスも才能も十分にあると思うで。努力次第ではもっともっと伸びると思うよ。先生と一緒に頑張らへんか?」
「はい!頑張ります!」
その子は元々の志望校のワンランク上の高校を受験し合格しました。
僕が今日みなさんに一番お伝えしたいのは、みなさんには素晴らしい可能性、才能、能力があるということです
人間というものは自分の信じるようになっていくものです。
自分をつまらない人間だと思うならつまらない人間になっていってしまいます。
自分には力がある、根性もあるんだと何の根拠もなく信じてください。
それがみなさんの人生を価値あるもの、素晴らしいものにしていってくれます。
後半のグループワークはこのようなものです。
「心を開いて自分の思っていることをそのまま素直に話してください。心を開いて人の話を理解しようとして聞いてください。そして自分が最初に書いたベスト3よりもグループで決めたベスト3の方がいいと思えるものを全員で話し合って作り上げてください。これは真面目にやるほど面白いです。また仲良く話し合うほど楽しいです。そして『へーそうなんだ』『どうして?』と違いを面白がるほど盛り上がります。」
みんな真剣に話し合ってくれたので、それがこのグループワークを楽しいものにしてくれたようです。
発表でも、それぞれのグループの個性が光っていてとっても面白かったです。
「愛」や「人間関係」が上位に上がっていました。
「自由」を第一位にしたグループもありました。
最後にまとめとしてこのようにお話ししました。
「どうでしたか皆さん。
心を開いて思いを言えた。
心を開いて人の話が聞けた。
そう思える人、手を挙げてください。
(多くの方の手があがる)
皆さんが今体験されたのが成長促進的人間関係です。
自分が最初書いたベスト3よりも
グループで決めたベスト3の方がいいと思う。
気に入っている。
そう思える人、手を挙げてください。
(多くの方の手があがる)
それが成長です。
みなさんが今日体験されたものは哲学用語で「対話的理性」と言います。
ドイツの哲学者ハーバーマスの言葉です。彼によると、
”今の進んだ文明社会は科学的思考である道具的理性の賜物である。
しかし同時にそれは地球環境の破壊ももたらした。
そして便利な社会になったけれども幸福に暮らせるようになったわけではない。
今環境問題を解決し人間が幸福に暮らすためにはどうしても「対話的理性」が必要だ。”
みなさんが今日体験された「対話的理性」。
どうかこれを自分や自分の周りの人々の幸せのために、
そして地球環境や様々な社会問題の解決のために生かしていってください。
生徒の皆さん、今日は本当にありがとうございました。」
最後に34種類のクラス一人一人それぞれ違う詩をいきものがかりの「風が吹いている」の曲に乗せてプレゼントしました。
みんな詩のプレゼントを喜んでくれているようでした。
こんなフレンドリーな生徒さんもいて楽しかったです。
生徒のみなさん、ありがとうございました。
一宮町経営者協会の皆様、校長先生、教頭先生、写真を撮って下さった先生、お世話になりました。
またお会いできる日を楽しみにしています。
< リンク >
講演会の講演依頼.com|長谷川満 プロフィールページ
https://www.kouenirai.com/profile/3820
システムブレーン|長谷川満 プロフィールページ
https://www.sbrain.co.jp/keyperson/K-7816.htm
教育講演・人権講演のテーマや内容については
http://mbp-japan.com/hyogo/hasegawa/column/64075/
子どもさんの学習の悩み・家庭教師のご相談は
http://www.hariat.co.jp/ksg/
長谷川満の見方が変わる相談室
http://hasegawa-mitsuru.seesaa.net/article/471145150.html