加古川市立志方小学校での教育講演会「自信とやる気を引き出すプラスの問いかけ」

長谷川満

長谷川満

テーマ:教育・人権講演会

 今日11月10日(金)は午前中、加古川市立志方小学校に教育講演に行ってきました。

 テーマは「自信とやる気を引き出すプラスの問いかけ」。

 参加してくださったのは保護者の方と地域の皆さん約55名です。

 




 親が普段、子どもにかけている言葉ってどんな言葉でしょう?

 「早くしなさい」
 「もう宿題したの」
 「何べん言ったらわかるの」
 「いい加減にしなさい」

 実は親が子どもにかけている言葉の8割以上は、注意・命令・禁止・叱責なんですね。
 これでは子どもの自信や意欲は引き出せません。
 なぜなら、これらの言葉は上からの一方通行で対話になっていかないからなのです。
 自信や意欲を引き出そうと思ったらもっともっと子どもと対話しなくちゃ引き出せません。
 ちょっと例を挙げて説明します。


 中学生くらいになれば「なんで英語なんて勉強しなあかんの?」なんていう子がいます。
 こんな時こそ「問いかけ」をするのです。

 「どうしてやと思う?」

 「えっ、海外旅行に行った時に困るからかなあ・・」

 「たぶん英語ができなくても海外旅行はできると思うで。」

 「じゃあ、仕事する時にいるからかなあ・・」

 「そうやなぁ・・、ところで〇〇くんは将来何になりたいの?」

 「スタントマン!ハリウッド映画でやるような国際的なスタントマンになりたい!
  先生!ハリウッドってアメリカやろ。それやったら英語を話せなあかんやんな、先生。」

 「ほんまやなあ。」

 「先生、オレ、英語がんばるわ。」






 このようにして子どもの考えや気持ちを聞こうとして問いかけていくと対話が成立して、そういう対話の中で子どもが自分で答えを見つけていく。
 それは親が一方的に押し付けた意見ではなくて子ども自身が自分で考えて自分で出した結論ですから子どもの行動も変わる可能性大なんですね。

 それだけじゃなくていつもそういう風に子どもの意見を聞こうとして問いかけていると子どもは自分で考えるようになるし、自分で出した結論に責任を持つようになります。つまり子どもの主体性を育むことになるんですね。

 また頭ごなしに叱らずに子どもの気持ちや考えを理解しようとして問いかけることによって、その子に対する愛情やその子を尊重する姿勢を示すことになります。それが親子の信頼関係を築くことにもつながります。

 でも問いかけ方にもコツがあるのです。
 では資料を見てください。

 




 プラスの問いかけは子どもの考える力や主体性、意欲、能力を引き出します。
 マイナスの問いかけは子どものやる気をなくさせ、親子関係を悪くします。

    <子どもに対するプラスの問いかけ>

・ どうしたらいいと思う?
・ どうしたら出来るかな?
・ どうしたい?
・ どうして欲しい?
・ 何か手伝えることある?
・ それのいい所ってどこかな?
・ 違う見方できないかな?
・ 相手の立場に立ったらどう見える?
・ 何から始める?
・ どうしたら楽しく出来るかな?
・ 今すぐ出来ることって何かな?
・ どうしたの?何かあった?
・ どうしてかな?

    <子どもに対するマイナスの問いかけ>

・ なんで~するの?
・ なんで~しないの?
・ なんで~したの?
・ もう宿題したの?
・ なんで怒らすの?
・ 何をしなければいけないの?
・ (悪い予想)になったら、どうするの?
・ どこを直さないといけないの?
・ ちゃんとしたの? わかってるの?
・ 何がいけないの?
・ 誰が悪いの?

 プラスの問いかけは子どもの考えや気持ちを聞こうとするもので、このように問いかけられると子どもは、自分は大切にされている、認められている、愛されていると感じます。このように感じるとき、子どもは自らの内に宿る『自己成長力』を発揮し、主体的・意欲的に物事に取り組んでいくようになります。



 マイナスの問いかけは「なんで~」ばっかりやね。
 「なんで」と頭についたら後はろくな言葉が来ません。
 嘆く言葉か相手を責める言葉が続いてしまいます。
 問題はね、これらのマイナスの問いかけを無意識のうちにいっぱいしているということです。

 まずはそこを意識化する。

 自分が子どもにかけている言葉を意識化してマイナスのものをプラスに変えていく。
 そうしてプラスの問いかけが子どもに自然にできるようになってきますとみなさん自身がプラス思考、ポジティブ思考に変わってきます。

 


 

 ポジティブ思考とは何か?
 自分を許し、自分に優しくし、自分の気持ちを大切にする思考です。

 ネガティブ思考とは何か?
 それは自分を許さず、自分を責め、自分を脅し、自分を不安にさせる思考です。

 それはそのまま子どもを許さず、子どもを責め、子どもを脅し、子どもを不安にさせる思考につながります。
 それは決して子どもを幸せにしません。
 今この思考を変えなければなりません。
 どのようにして?

 言葉を変えることによってです。

 思考は必ず言葉に表れます。
 言葉と思考は一対のものです。
 子育てには本音が出ます。
 子どもに言っている言葉の中に自分の本音、自分の思考が表れています。
 そこを変える。
 子どもにかける言葉を変えていく。
 そうするとポジティブ思考に変わるだけでなく、子どもとの関係が変わってきます。
 そして子どもとの関係が変わってくると子どもが変わってくるのです。

 そのあと具体的な実例やエピソード、ドラえもんのお話や絵本なども紹介しながら「自信と意欲を引き出す親子関係の作り方」をお話しました。

 




 講演の終わりにキロロの「未来へ」の曲にのせて60種類のお一人お一人それぞれ違う詩をプレゼントしました。

 






 今日参加してくださった皆さん、ありがとうございました。
 きっと、しかた子ども園で以前講演を聞いてくださった方もたくさんいらっしゃったのではないでしょうか。
 とてもあったかくホームな感じで嬉しかったです。
 では、またお会いできる日を楽しみにしています。




       < リンク >

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長谷川満(家庭教師)

家庭教師システム学院

発達障がいや不登校の子の意欲を引き出すには自己肯定感を高める必要があります。その子のありのままを受容し、信頼関係を築き、成功体験と褒め言葉で自信と意欲を引き出します。

長谷川満プロは神戸新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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