和歌山県田辺市で「いのちの大切さを子どもたちにどう伝えるか」を講演
7月9日(土)は枚方私立長尾小学校で講演会がありました。
テーマは「思春期・反抗期の子どもとのつき合い方」。
聞いてくださるのは保護者の方約15名ほどです。
思春期にはいろんな問題が起こってきます。
非行の問題、不登校の問題、スマホやゲームの問題、
家庭内暴力の問題、高校受験など進学の問題、
今日はそれらの問題について私が直に経験した事例をもとに
具体的にお話ししてきたいと思います。
そうして家庭内暴力、不登校、非行、ゲームの問題を実際の事例をもとにお話ししました。
これらの事例から2つのことが見て取れます。
一つは、子どもを変える必要がないということ。
親である自分が変われば子どもも変わるからです。
もう一つは、
やっぱり子どもを変える必要がないということ。
子どもへの見方を変える。
子どもをプラス視点で見ていくことで子どもが変わるからです。
子どもは色々な姿を現します。
時には不登校、時には非行、反抗的な姿も、
全然勉強しなくてゲームばかりの時もあるでしょう。
でもどんな姿を現していようとも
「あなたは大丈夫。あなたには力がある。あなたは素晴らしい。」
というプラス視点を見失わないことが大切です。
たとえ今はどんな姿を現していようと
この子はいい子なんだ、この子には自分で良くなっていく力があるんだ、
そう信頼し、どこまでも待ち続ける姿勢こそ子どもの善性を引き出します。
子どもを良くするのは「あたたかくて信頼しあえる親子関係」です。
あとこんなお話しもしました。
あるお母さんは我が子のために一生懸命になって、次々と必要なものを買い揃え、習い事も色々とさせておられました。また一方では欲しがるものは何でも買い与えておられました。
ところがその子が思いがけず盗みをしてしまった。
警察から呼び出しがあり、驚いて駆けつけたお母さんは(昔のことですから)警察署の公衆電話からお父さんの職場に電話連絡しようとしたけれど気が動転して番号が出てこなかった。
茫然自失して電話機の前に立ちすくんでいる母親に子どもは「お母さん!」と抱きついて二人は手を取り合って泣いた。
これが一つの大切な転機となりました。
その子は後になってあのときに初めて母親が自分を本当に愛してくれているとわかったと言ったそうです。
なんでも先回りしてやってしまう母親は自分をうまく操作して自分の思い通りに動かそうとしているのではと感じられてならなかった。しかし子どもの行為に身も心も動転して何もできずに立ちすくんでいる母の姿を見たとき、お母さんは本当に自分のことを愛してくれていると悟ったというのです。
真実の姿、それは一見弱い姿、情けない姿のように見えますが、実はそこにこそ真実の愛、真心が表れているのだと思います。
親はね、何も立派でなくていいんです。
子どもの見本にならなくていいし、
ダメなところがあってもいい、弱いところがあってもいいんです。
だから欠点もそのままに、ありのままのあなたで育ててあげてください。
子どもはね、
何も子育ての上手なお母さんに育ててもらいたいんじゃない。
子どもは、
ダメなところもある、弱いところもある、いっぱい怒る、
八つ当たりもする、そんな欠点がいっぱいあるそのままのあなたを愛しているんです。
そんなあなたと一緒に成長したいと願ってあなたのもとに生まれてきたんです。
もし、今の言葉が皆さんのお心に響いたのなら、あなたもお子さんにおなじことを言ってあげてください。
勉強ができなくてもいい、運動ができなくてもいい、
ダメなところがあってもいいし、弱いところがあってもいい。
お母さんはね、今のそのままの〇〇ちゃんが大好きなんだからね。
あなたは今のあなたのままでいいのよ。
お母さんが〇〇ちゃんに望んでいるのは、
いつも元気で幸せでいてくれたらもうそれで十分。
お母さんはあなたからいっぱい幸せをもらっているからね。
ありがとうね。
この言葉は子どもを変える魔法の言葉です。
勉強せんかった子は勉強するようになるし、
不登校の子も学校に行くようになるし、
反抗的だった子も素直に変わります。
なぜかわかりますか?
この言葉を言ったあなたの心が変わったからです。
だから子どもの心が変わるのです。
これを聞いてもまだ恥ずかしくて言えそうにない人は
「家庭内民主主義」をリビングかトイレに貼ってください。
そして子どもが「これ何?」て聞いてきたらこう言ってください。
「今日講演会でもらってん。それでお母さんいっぱい反省してな、自分の本当の気持ちに気がついてん。それ、今から言ってもいい。これがお母さんの本当の気持ち。」て言って上の言葉を伝えてあげてください。
家庭内民主主義
第1条
家族の成員はすべて平等である。
親が一方的に子どもを強制・管理・脅し・物で釣ることをしてはならない。
家族の成員はすべてその個性・気持ちを尊重される。
父親はいかなる時も「誰のお蔭で」という恩着せがましいフレーズを使ってはならない。母親はいかなる時も「もうご飯食べんでいい」「もうお弁当自分で作りなさい」と脅すよう言ってはならない。
第2条
家族の成員はすべてその自由を尊重される。
親は自分の価値観だけで子どもを縛ってはならない。
子どもはその気持ち・ペース・物事のやり方を尊重される。
父親は「とにかく言うようにしなさい!」と高圧的に言ってはならない。
母親は子どもがいつ宿題するのか、を命令することはできない。
第3条
家族の成員はすべて家族全員から大切にされる。
家族に対して批判やダメ出しばかりをしてはならない。注意する時は思いやりを持って、相手の立場に立ち控えめに言わなければならない。「あなたの方が間違ってる」と自分の意見を正当化してはならない。家族を大切にするとは、家族に対して親切に、思いやりを持って接することであり、その気持ち・その自由・その個性を最大限に尊重することをいう。
第4条
親は子どもに「こんな子に育ってほしい」「あんな子に育ってほしくない」と親の願いを押しつけてはならない。子どもに求めるのではなく「どのように援助してやればよいか?」と問うように心がけなければならない。
第5条
この条文が家族に保障する自由及び権利は、家族全員の不断の努力によって、これを保持しなければならない。また子どもはこの権利を濫用してはならないのであって、親は子どもの幸せを常に思っていることを忘れてはならない。
ブログ「長谷川満の親学講座」より
そのあと「思春期の子どもの特徴」をもとにお話ししました。
< 思春期の子どもの特徴 >
1、親に対して批判的になり、矛盾をつくようになる。
2、あまりしゃべらなくなる。秘密を持つようになる。
3、自分の部屋で過ごす時間が多くなる。
4、友人関係を大切にするようになる。
5、外見や能力、周りの目に敏感になり、劣等感を持ちやすい。
6、親に対する言葉遣いや態度が悪くなる。
7、言うことが日によって違う。感情が変わりやすい。
< 思春期の子どもへの接し方 >
1、親の考えを押しつけない。正論で言い負かさない。
2、決めつけない。頭ごなしに叱らない。
3、兄弟や親戚、同級生と較べない。
4、子どものいい所を見る。
5、「口を出す」愛情ではなく、「そっと見守る」愛情を持つ。
6、「勉強しなさい」等、上から命令口調でものを言わない。
7、強制・管理したりせず、ゆっくりくつろげる家庭にする。
最後はこんな言葉で締めました。
今日は「思春期・反抗期の子どもとのつきあい方」というテーマでお話しさせて頂いたわけですが、実は今日お話しさせて頂いた内容は「幸せな親子関係のつくり方」でもあるのです。なぜなら「幸せな親子関係」こそが、思春期・反抗期の難しい時期にあってみなさんやお子さんを支えてくれる一番大切な鍵だからです。
最後に子育てに日々一生懸命頑張られているみなさんにエールを送る意味を込めてこの詩を贈りたいと思います。
詩「一生けんめい」
泣いたり 笑ったり
喜んだり 心配したり
怒ったり 謝ったり
ぜんぶ 楽しかった
子育てって
生きることだった
by はせがわみつる
講演の終わりにお一人お一人それぞれ違う詩をミスチルの曲「GIFT」にのせてプレゼントしました。
講演会に参加してくださった皆さん、ありがとうございました。
PTA役員の皆さんお世話になりました。
またお会い出来る日を楽しみにしています。
< リンク >
講演紹介動画「笑って感動して心が軽くなる講演」
https://www.youtube.com/watch?v=IJgivKVQttk
講演紹介動画「いのちの大切さを子どもたちにどう伝えるか」
https://www.youtube.com/watch?v=2WVpUz5AnPc
子どもさんの学習の悩み・家庭教師のご相談は
http://www.hariat.co.jp/ksg/
不登校でお悩みなら
http://www.hariat.co.jp/ksg/futoukou.htm
親も子も幸せに成長していくヒントがいっぱい!
ブログ「長谷川満の親学講座」
http://hasegawa-mitsuru.seesaa.net/
気づきがいっぱい!子育てコラム「あなたのままで100点満点」
http://www.koushinococoro.com/magazine/kyouiku/hasegawa_100/
感動!心が軽くなる!子育て講演については
http://mbp-japan.com/hyogo/hasegawa/service2/