詩集「無為 〜そのままでよかったんだ〜」ネット販売一時中止のお知らせ
僕が講演でよく言う「無為の子育て」。
「いい親になろうとせず、いい子に育てようとせず、ありのままの自分でありのままの子どもを愛していきましょう。それが一番楽で、一番幸せで、一番子どもが伸びる子育てです。」というものなんですが、実はこれは子育てに対する一つの考え方を提唱しているだけでなく、自然保護やエコに対する一つの提言でもあるのです。
今、声高に叫ばれる自然保護、環境保全、エコ、それらはとても大切なことなのですが、何か大切な視点が一つ欠けているのではないかと思うのです。
それは「目に見える自然」ばかりを保護しようとしているけれど、「目に見えない自然」については破壊されるままになっているということです。
「目に見えない自然」とは何か。
それは私たちの自然な心です。
それは子どもたちが持っている子どもらしい自然な心です。
興味があることを学びたい、強制される勉強はしたくない、自由に思う存分遊びたい、好きなことを好きなだけしたい、面白いことは大好き、わくわくも大好き、冒険が大好き、そういう心です。
子どもの中にはもちろんあって、大人の中にもやっぱりあって、善悪や損得とか、義務とか責任感とか、そういうこととは無関係で、「◯◯したい」とかそういう気持ち。
釣りしたいとか、のんびりしたいとか、スペインに行ってみたいとか、オーロラ見たいとか、サッカー選手になりたいとか・・、
そういうなのばかりじゃなくて、勉強したくないとか、もっと休みたいとか、そんな嘘のない自然な気持ちも全部含まれる、それが自然な心です。
この自然な心というのは一人一人違っていて、何を面白いと感じるか、何を幸せと感じるかが全部違う。
だからその人その人の自然な心があります。
そんな自然な心を守りたいと思うのです。
なぜなら、この自然な心を大切にすることと「目に見える自然」を大切にすることは密接につながりあっていると考えているからです。
僕は環境破壊の元凶はエゴの心にあると思っています。
エゴの心とは「自分の都合のいいようにコントロールしたい心」です。でも、自然は人間の思うようにはなりません。
自然を人間の思い通りにコントロールしようとするのではなく、自然に合わせつつ自然とうまくつきあっていく。人間どうしが愛と尊敬と感謝をもってつき合うように、人間は自然に対して愛情を持って、尊敬や感謝の気持ちを持ってつき合っていく。
自然な心を抑えたり、コントロールしようとするのではなく、その声に耳を傾ける。
自分が本当は何を望んでいるのか。
子どもたちは本当は何を望んでいるのか。
そういうことが大切なんじゃないかと思うのです。
自然の声に耳を傾ける。
それはまず最も身近な自然、自分の心の自然、子どもという自然、そういう聞こうとしなければ聞こえないもの、そこに対してやさしく謙虚に耳を傾けることから始まるのだと思います。
あなたの自然、
子どもの自然、
自然を大切に。
(ブログ「長谷川満の親学講座」より)
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