講演「子どもが伸びる!自己肯定感を育てる親子関係のつくり方」 明石市民会館
12月5日(金)は午前中、堺市立人権ふれあいセンターで講演会がありました。
タイトルは「心を開く!子どもが素直になる話し方、聴き方」。
最初にこんな質問をしてみました。
「最近、ご飯もしくはスイーツ、もしくはお酒がおいしくて、ついつい食べ過ぎてしまう、飲み過ぎてしまう。それで太ってしまわないかと心配だという方、手を挙げて下さい。」
「今、手を挙げられた方は幸せです。大体おいしく食べられるというのは健康な証拠ですし、何か深刻な悩みがあったりしたら食欲というものは出ないもんです。悩みがない証拠です。」
「小学校とか中学校で講演するときにはこんなふうに訊くんです。『子どもの勉強のことや子どもが勉強しないことが今一番の悩みだという方、手を挙げて下さい』『今、手を挙げられた方は幸せです』。そしてそのあとにこう続けます。『子どもの勉強のことが一番の悩みだということは親も子も健康だという証拠です。
普通、子どもというものは勉強が嫌いだというのが自然なもので、それはあたり前だということです。そしてこう訊くんです。『子どもの頃、勉強が好きだった人?』そう言うとほとんどの人が手が挙がりません。『どちらかと言うと嫌いだったという人?』そう訊くと一斉に皆さんの手が挙がります。子どもだって同じです。
だからこう言います。『子どもが勉強しないのは親からの遺伝です。』本当は悩む必要ないことなんですね。自分が勉強嫌いで勉強してきてなくて、子どもにだけ勉強やれって言ったって、それは無理な話です。顔だって性格だって遺伝しちゃうんですから仕方がない。子どもにバレてないのが幸いなくらいです。子どもが気がつかないうちにあんまり勉強でやいやい責め立てるのはやめておくのが賢明ですね、とお話ししております。」
今日の講演のテーマは「心を開く!子どもが素直になる話し方、聴き方」ですが、「心を開く!」には2通りの意味があって、1つは親である自分の心を開いて子どもに対して素直に正直になっていきましょうというのと、もう1つは子どもの心が開くような話し方、聴き方をしましょうというのとがあります。
実はこの2つはつながっていて、親が心を開いて正直に素直になることによって、子どもも安心して心を開いて素直になるのです。
そういう意味では、まず親である自分が「親の役割」や「親の仮面」をかぶって発言するのではなく、ありのままの自分で子どもたちに接していくことが大切です。
それはありのままの自分を受け入れてこそ可能となります。
この「ありのままの自分を受け入れること」を自己受容といいます。
そして今度はありのままの相手(子ども)を受け入れる。
これを他者受容といいます。
「私は私でいいし、あなたもあなたでいい。」
I am OK , You are OK .
お互いの考え方の違いを認め合うだけでなく、相手の気持ちや感情を理解しようとして聴く。
「つらかったんだね・・」「不安だったんだね・・、怖かったんだね・・」と。
これを共感的理解といいます。
この「自己受容」「他者受容」「共感的理解」がある関係において人間は「自己成長力」を発揮して、主体的・意欲的に物事に取り組むようになります。
それを今日は体験してもらいます、と前置きをして40分ほどグループワークをしました。
グループワークは自分が大切だと思うもの(語群から言葉を選ぶ)ベスト3を選んで、それを選んだ理由も含めて一人一人が発表し合うというものです。
自分が話すときは正直にありのままに話す。
相手が話しているときは、いい悪い、好き嫌いの評価や判断をやめて相手の考え方や気持ちを理解しようとして聴く。
ということに留意して話し合ってもらいました。
そしてグループのみんなで話し合って、そのグループとしてのベスト3を選んでもらいました。
安易に妥協することなく、でも相手の意見をよく聴いて、理解して、その上で自分の意見も率直に言って、全員が納得いくように話し合ってもらいました。
最後にゆずの「雨のち晴レルヤ」の曲にのせて、お一人お一人にそれぞれ違った詩をプレゼントしました。
参加して下さった皆さん、ありがとうございました。
またお会い出来る日を楽しみにしております。
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