6年生(上)の教科書『風切るつばさ』より 〜不登校について考える〜
冬季オリンピックで銅メダルに輝いた高橋大輔選手は一度、右膝のケガのリハビリの苦しさと再起への不安から、連絡先も言わず、1週間ほど全てを投げ出して失踪したことがあったそうです。
行方がわからなくなって1週間後、彼が姿を現したのは大学時代住み込みでお世話になった長光歌子コーチの自宅でした。中学生の頃から彼を指導し、彼が失踪してからというもの、ず~っと心配されていた長光コーチは高橋大輔選手にこう言います。
「大輔、戻っておいでよ。
そんなにしんどかったら、フィギュアやめたっていいんやで・・。
フィギュアをやっていようが、辞めようが、私にとって大輔は大輔やし・・。
本当にやめてもいいんやで。私から、スタッフみんなに謝ったるから・・、
それも大切な私の仕事やから。」
コーチの言葉に心が楽になった高橋選手は、同時に自分がどれだけ愛されていたかを知ります。
「もう一度、僕に力を貸して下さい。」
高橋選手は待っていてくれたチーム大輔のスタッフに頭を下げて頼みます。
「よし、がんばるか。」
笑顔で応えてくれたスタッフを見て、いかに自分が多くの人に応援され支えられていたかを高橋選手は知ります。
それからの厳しいリハビリ、再起への不安、プレッシャー、猛練習・・
それは本当に過酷な闘いの連続であったのですが、「一度は逃げ出した僕を、こんな僕を許し、支え、応援してくれているみんながいる。自分は一人ではない。」そんな思いが彼を支え、あのオリンピックでメダルを取るまでになりました。
そして「いろんなことがあったけど、今はそれらも全部込みでよかったって思えます。」と。
話は変わって・・
子どもが不登校になった時、
それは高橋選手が失踪した時と同じなのではないでしょうか。
あの時コーチにあんなふうに言ってもえなかったら、彼は戻って来れなかったかもしれない。
子どもが不登校になった時、
きっと親にはわからない逃げ出したいようなことがあるのでしょう。
そんな時、「学校に行っていようが、行っていまいが、お母さんにとっては、あんたはかわいい我が子。ゆっくり休んだらいいやん。」と言ってもらえたら、どんなに嬉しく心休まることでしょう。そして心癒されて元気が出てきて、学校に行く勇気もわいてくるように思います。
長光歌子コーチは、フィギュアの高橋大輔選手ではなく、ありのままの、弱いままの、そのままの高橋大輔でいいと自分の中の「我の思い」を手放された。
そして、それがありのままの高橋大輔だけではなく、フィギュアスケーターの高橋大輔選手も戻ってくることになった。
放てば手に満てり・・
不登校の子に対しても、ありのままの、弱いままの、そのままの我が子でいいと「我の思い」を手放せた時に、元気に学校に通う我が子が戻ってくるのかもしれません。
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