本当に良いお墓を提供するためには?(7)中国産墓石の品質・値段の差はどこで決まるのか?

能島孝志

能島孝志

テーマ:お墓を建てる

(1)安心できる中国産墓石
(2)正真正銘の国産墓石
(3)自社加工の墓石と産地加工の墓石
(4)関西で建てる国産墓石!国内加工と中国加工の値段の差
(5)国内加工ならではの職人技「天目取り」
(6)同じ見積り内容でも中国産墓石はピンキリ!?


~上記のコラムからの続きです~

一般的な中国産墓石の流通経路

国内で販売されている墓石の8割以上が中国産であることは、
これまでのコラムで何度も説明させて頂きましたが、
それらがどのような流通経路を経て消費者のもとに届くかは、
一般消費者にはほとんど知らされていない情報です。

墓石は、石材店が自ら原石を仕入れ、石を切って、磨いて、
石材店内でつくっていると思っている消費者は意外と多いのです。

中国産の墓石も同じで、石材店が中国から原石を仕入れ、
自社で墓石に加工していると思っている人もいます。

ごくわずかですが、中国産をはじめとする外国産石材を、
原石から自社で加工している石材店があるようですが、
それらは極めてまれなケースで一般的にはまずありません。


中国の石材加工工場

国産の石なら、自社で加工している石材店はありますが、
さすがに外国産の石となると、大半は中国での加工です。

では、石材店が注文を受けた中国産の墓石は、
いったいどのような経路を経てつくられていくのでしょう?


石材店が中国の工場に直接お墓を注文するのでしょうか?


いえいえ!


中国への直接発注はごくごく一部の石材店を除いて、
99%の石材店は石材商社を通じて製品を発注します。

そして、石材商社は数多くある中国の工場に直接発注するか、
中国の石材商社経由で工場に発注するかのいずれかです。

つまり、お墓を注文した消費者も、注文を受けた石材店も、
石材商社が中国のどの加工工場に製作を依頼をしているかは、
ほぼ分からないまま墓石が中国から届くのが一般的です。

ただ、どこの工場で加工しているかは分からなくても
どの程度の製品が出来てくるのか石材店は分かっています。

なぜならば、石材店は自社が仕入れる墓石の値段を、
あらかじめ石材商社と取り決めをしているのだから当然です。


墓石も加工する工場で品質も値段もピンキリ!

寿司屋の店主が、自分の店が最高のネタを仕入れているのか、
そこそこのネタなのかを分かって仕入れているのと同じです。


中国の石材加工工場もピンキリ! 


世界最大の石材加工市場でもある中国の石材加工工場は、
中国各地にありますが、何と言っても最大規模と数を誇るのは、
中国東南部の福建省沿岸部に集まる数百件の工場でしょう。

その石材加工工場の製品レベルはピンからキリまでですし、
当然、製品のレベルに応じて値段も違ってきます。

日本なら、安くて良い製品を作ってくれる町工場や、
安くてボリューム満点で美味しい店などが存在しますが、
中国の石材加工工場に関してそれはありえない話です。

値段の安い中国の加工工場は、使っている石の質も悪く、
加工工程も雑で「安かろう悪かろう」でしかありません。

中国では「安い値段だが仕事をもらっているので頑張ろう!」
…なんて美談になるような石材加工工場は存在しません。


「日本の業者から高い値段を払ってもらっている」


「工員も工場から良い賃金をもらっている」


「日本の業者の金払いが良い」


このような明確な条件がなければ良い墓石はつくりません。


すなわち、良い製品をつくることが出来る加工工場は、
値段は高くてもランクの高い高品質の石材を扱っており、
賃金も高い代わりに技術レベルの高い工員が加工を手掛け、
労働環境も良いので離職率も少ないという好条件が整っています。

中国産墓石の製品精度にこのような差があることは、
石材店の経営者か責任者クラスなら知っている事実です。

では、良い製品が出来ないことが分かっているのに、
なぜそのような工場に墓石加工を依頼するのでしょう?


墓石の品質・値段もピンキリ!

それは…


近年のデフレの影響で安くなければ売れない社会環境。


他社との競合で値段勝負となるので少しでも安い製品が必要。


石材店が1円でも多く利益を得るための原価コスト削減。
とてもきれいな表現ですが、いわゆるボッタクリ!

これらの諸事情で製品の出来は悪いと分かっていても、
「どうせ、一般消費者にはわからないだろう」という考え方が、
墓石業界だけではなく、世の中全般にあるのだと思います。

一般消費者の方々も、見積書に書かれてある目に見える金額や、
石の種類だけで「高い!安い!」の判断をするのではなく、
「実質的な中身はどうなのか?」をよく確認する必要があります。


中国の石材加工工場での検品風景

やはり、本当に安心できる中国産墓石を消費者に提供するには、
墓石に使用する石種ごとに発注する加工工場を厳選し、
自らが中国に出向き製品検品まで行うしか方法はありません。

最近「最近お墓を建てたんだが…」と言う相談をよく受けますが、
100%と言っていいほど、良い内容の相談はありません。


安易にお墓を購入した結果としか言いようがありません。


現在、お墓建立を考えておられる方はぜひ当社にご相談ください。

         
     
           ~つづく~



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能島孝志
専門家

能島孝志(1級お墓ディレクター)

株式会社第一石材

「お墓はどこで建てても同じ!値段もたいして変わらないだろう?」なんて思っていませんか?建ててからでは手遅れです。一般消費者には分かりにくい、お墓の悩みを「1級お墓ディレクター」の能島孝志がズバリ解決!

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