本当に良いお墓を提供するためには?(7)中国産墓石の品質・値段の差はどこで決まるのか?
(1)安心できる中国産墓石
(2)正真正銘の国産墓石
(3)自社加工の墓石と産地加工の墓石
(4)関西で建てる国産墓石!国内加工と中国加工の値段の差
(5)国内加工ならではの職人技「天目取り」
~上記のコラムからの続きです~
近年のお墓の8割以上は中国産
近年では、お墓も私たちの身の回りの日用品と同じく、
市場に流通している墓石の8割以上は中国産と言われています。
中国産と言うと、中国で採れた石の墓石ばかりに思われますが、
決してそれだけではなく、加工地が中国と言う意味なのです。
中国で加工される墓石には、中国の石以外に、インドの石、
韓国の石、アフリカの石、ヨーロッパで採石される石、
もちろん、日本の石も大量に中国に送られています。
ただし、日本の石を中国で加工されたものは中国産墓石ではなく、
堂々と「国産墓石」として日本国内で販売されています。
一般消費者の方からすると解せないかも知れませんが、
現行法律では、素材が国産なら「国産」と表示できるのです。
この件について詳しくはコチラのコラムをご覧ください。
本当に良いお墓を提供するためには?(2)正真正銘の国産墓石
こうして、世界中の石が中国の石材加工工場に集まり、
墓石として加工され日本に輸入されているのです。
同じ「アーバングレー」の見積りで値段が違う?
一般消費者がお墓を購入される際に行かれるのは、
石材店をはじめとする墓石を扱っているお店のはずです。
そして、見積もりをしてもらいます。
1件だけの石材店で契約を決めてしまう人もいるでしょうが、
最近では、複数の石材店に行かれる方がほとんどでしょう。
いわゆる「相見積もり」です。
仮にA社、B社、C社の3社に見積りを依頼したとしましょう!
3社ともに形は同じで、石はインド産の「アーバングレー」。
硬い石質と極めて低い吸水率のため、経年劣化が少なく、
高品質の石材の中では比較的お求めやすい価格も相まって、
近年では最も人気の高い外国産墓石材の一つとなっています。
さて、3社の見積りの結果は…?
A社…100万円
B社…120万円
C社…140万円
…としましょうか。
墓石・外柵の形、付属品の内容も3社とも全て同じで、
石種はどれも「アーバングレー」と見積書に書かれています。
A社100万円が最も安く、C社の140万円が最も高いことは、
お墓の専門家でなくとも、誰が見ても判断がつきます。
3社のどこで買っても墓石としての品質が同じならば、
A社の100万円の墓石を購入するのが最もお買い得なのですが、
墓石は天然素材である石を人の手で加工するものだけに、
見積書上では同じ「アーバングレー」と書かれてあっても、
実際にお墓として出来上がってきた時には大きく異なります。
アーバングレーの特徴は、ほんの少しヨモギ色がかった、
クリスタルのような透明感のある美しいグレーの色目です。
しかし、2014年にアーバングレーをはじめとする、
インド産石材の価格が大幅値上げになったのと、
円安の影響もあり、これまで墓石に使用されることがなかった、
白っぽいアーバングレーや赤っぽいアーバングレーの墓石が、
最近ではごく当たり前に市場に流通しています。
【参照サイト:http://www.daiichisekizai.com/blog/2014/10/061939/】
でも、消費者が見る限り、A社、B社、C社の見積書上では、
3社とも全て「アーバングレー」の墓石なのです。
「安かろう悪かろう」でも良いのか?
同じ名前の石でも色目・石目など品質に大きな差があるのは、
アーバングレーだけに限ったことではありません。
中国の北部、黒龍江省で採石される「黒龍石」と呼ばれる石も、
「G1704系」「G1716系」「GL系」「1790系」と数多くあり、
それらもさらに「G1704-K12」「G1716-K5」と分類され、
まださらに「K12-60000」「K3-92」等と細分化されます。
でも、見積書に書かれるのは「…K12」「…K3」「…K5」どまりです。
そこから先の分類は、通常、石材店に情報は入らないでしょうが、
詳しくは分からなくても、自社が石材商社を通じて仕入れている、
製品レベルがどのあたりのランクなのかは分かっているはずです。
つまり、自社の製品が良いか悪いかぐらいは分かっています。
なぜならば、その石材商社からの仕入れ価格も分かっていますし、
製品の出来具合も常日頃から目にしているからです。
仮に取り扱っている製品が悪くても消費者には言いませんが…
当社では、安価な製品の方が売りやすいことは分かっていても、
「安かろう悪かろう」の製品はあえて取り扱っておりません。
そのため、相見積もりでは他社様より若干高くなることもあり、
お客様から説明を求められること日常茶飯事ですが、
お墓は一生に一回あるかないかの大きな買い物だけに、
丁寧にご説明し、ご理解を頂けるよう努めています。
~つづく~
防水構造を備えたお墓「信頼棺™」の詳細はコチラ!