お墓の付属品はどこまで揃える必要があるか

能島孝志

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テーマ:お墓を建てる

お墓に必要なのは、墓石だけではありません。墓石以外にも10種類以上の付属品があります。そのなかには、最低限必要なものと、必要に迫られてから購入してもよいものがあります。

また墓所の雰囲気を和らげるアクセントとして使用したり、見栄えを良くしたりするためのものは、予算に合わなければなくてもかまいません。まずはそれぞれの付属品の目的を知って、ご自分にとって必要なものかどうかをご検討ください。

お墓の基本のレイアウト


一般的な墓所のレイアウトは、墓石とカロート(納骨堂)、霊標(墓誌・法名碑・戒名板)、外柵などで構成されています。以下の付属品は、必要最低限のものと考えてよいでしょう。




〇花立て
お花を供えるもので、水鉢を挟んで一対設けるのが基本ですが、デザイン墓石などお墓の形によっては1つだけの場合もあります。近年では石製の花立ての中にステンレス製の中入れが付いているものがほとんどです。

〇香炉
線香を供えます。神道では不要です。線香は立てて供えるタイプと寝かせて供えるタイプのものがあります。

〇水鉢
水を供えるものです。地域によっては花立てと一体型のものもあります。

〇拝石
この石の上で拝みます。カロートの蓋の役割をしているものもあります。

〇外柵
境界の役割。設置が義務づけられている墓地もあります。

〇塔婆立て
法要当日、施主や参列者が供養のために卒塔婆を立てます。宗旨・宗派によっては不要。

必要に応じて設置する付属品




〇霊標(墓誌)
埋葬者の俗名・戒名(法名・法号)、死亡年月日、没年齢などを刻んだ石碑です。家族代々お祀りするお墓であれば備えておきたいものです。 

〇灯龍
灯籠を建てて火を灯して供養します。お墓の入口や墓石の横に1基もしくは2基設置します。

〇つくばい
置き石に窪地を作り、手を清めるための水をいれます。現在では形式だけとなっている場合が多いです。

〇名刺受け
その名の通り、お墓参りに来た人が名刺を投函するポストのようなものです。

〇 物置台
お墓参りに来た人が荷物を置く場所です。内部がお掃除道具入れになっているものもあります。

〇水子地蔵
生後まもなく亡くなった子どもの供養のために安置します。

〇五輪塔
宇宙を構成する地・水・火・風・空がかたどられており、先祖供養のために建てます。

ほかにも、玉砂利を敷き詰めたり、植木を配したりすることがあります。なお墓地によっては植栽を禁止しているところもありますので確認が必要です。

あとから設置することも可能

お墓と外柵があればお墓としての体裁は整い機能も果たせますが、やはりある程度の付属品は揃えておきたいものです。

それぞれの意味を理解し、必要なもの、取り入れたいものをご検討ください。予算に余裕がなければ、あとから設置することもできます。ご先祖さまを供養する場にふさわしく、訪れる人が安らぎを感じる佇まいのお墓づくりができれば、それが一番です。

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能島孝志
専門家

能島孝志(1級お墓ディレクター)

株式会社第一石材

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