良いお墓が出来るかどうかの分かれ目(7)見積書の内容が同じであっても、同じお墓ではない。
(1)お墓は一般消費者には極めて分かりにくい商品である
(2)情報収集の手段は?
(3)お墓のポータルサイトとは?
(4)どんな墓地を選ぶかも重要?
(5)自社のことを悪く言う業者はいない!
〜上記のコラムからの続きです〜
2016年2月6日午前4時に台湾南部でM6.4の地震が発生し、
台南市と高雄市では多くのビルが傾くなど大きな被害が出ています。
その中でも、最も被害状況が深刻なのは、16階建てのビルが倒壊し、
多くの死傷者が出ており、今現在でも救出活動が続けられています。
映像等で見る限りでは、特に被害が大きいのはこのビルだけで、
周辺の建物に関しては、さほど大きな被害がないように見えます。
そして、地元の人たちへのインタビューで分かってきたのが、
このビルは、この地域では手抜き工事で有名なビルとのことです。
倒壊ビルのコンクリートに複数の一斗缶が埋め込まれているなど、
明らかに施工不良ではないかと思われる映像が映し出されています。
地震は天災ですが、こうなると「人災」ではないかと考えてしまいます。
倒壊したビルの中にはまだ多くの人が取り残されているようですが、
一分一秒でも早く、すべての人々が救出されることを望むばかりです。
さて、今回の台湾南部で倒壊したビルをお墓に置き換えてみますと、
隣りのお墓は何ともないのに、自分のお墓だけが倒れたという状態です。
いつどこで地震が起きても不思議ではない日本ではあり得る話なのです。
ましてや、お墓の工事には建築基準法のような規定法律がありませんので、
施工に携わる石材店の商売に対する考え方がすべて施工内容に表れます。
例えば、基礎工事だけを捉えても、石材店により施工仕様が異なります。
①建築レベル(まともな)なみの基礎工事をする石材店。
②墓石の工事レベルで考えるならば、まあ合格点の石材店。
③気休め程度の基礎工事しか行わない石材店。
④基礎工事なんて全く行わない石材店。
⑤軟弱地盤の墓地には、液状化現象防止の基礎工事を行う石材店。
…などなど、石材店により様々です。
一般消費者からすれば、上記③④の様な施工しかしない石材店なんて、
今の世の中、そうそうないだろうと思われるかも知れませんが、
ごくごく普通に、当たり前に皆様の周りに実在するのです。
横浜市の杭打ち偽装マンション、愛知県の廃棄処分カツの不正流通、
いつの時代もどこの国でも、何も知らないのは一般消費者だけなのです。
でも、同業者はすべてを知っています。
どこの石材店はどのランクの石を扱い、墓石の加工の精度はどうなのか?
どんな基礎工事をして、どの程度の養生期間をおいて、
どの程度の手間をかけて施工をしているかを知っているのです。
石材用接着剤を使用せず、モルタルのみでの施工なら、
「震度5弱」の地震で墓石は倒壊するという実験データもあります。
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地震からお墓を守れ!
仮に優れた免震効果のある墓石免震用アイテムを使用したとしても、
肝心の基礎工事が手抜き工事であったとしたら何の効果もありません。
正に「砂上の楼閣」です。
しかし、お墓の場合は建築物と異なり、規定法律がないので、
「何が正しく」「何が手抜き」なのかの明確な線引きがありません。
それゆえに、消費者がいかに良い業者を選ぶかどうかが、
良いお墓が出来るかどうかの分かれ目となってしまうのです。
~つづく~
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