良いお墓が出来るかどうかの分かれ目(2)情報収集の手段は?
(1)お墓は一般消費者には極めて分かりにくい商品である
(2)情報収集の手段は?
(3)お墓のポータルサイトとは?
〜上記のコラムからの続きです〜
すでに、墓地を持っておられる方はどうしようもないとして、
新たに墓地探しから考えておられる方には墓地選びも需要な問題です。
墓地選びが重要と言うのは、単に墓地の立地条件や環境だけの問題ではなく、
選ぶ墓地次第で、自分自身が望むお墓を建てられない場合があるのです。
墓地は大きく分けると以下の4つの種類に分かれます。
①公営墓地
②みなし墓地(共同墓地)
③寺院墓地
④民営墓地
それでは、これらを順に説明していくことにしましょう。
①公営墓地
読んで字のごとく公営の墓地(霊園・墓園)です。
都営や県営・市営・町営など、いわゆる自治体が運営する墓地です。
それぞれの墓地により、申し込みの規定などが異なりますが、
一般的には最も価格が安く(東京都立や兵庫県芦屋市など例外もあり)、
墓石のカタチについても自由度が高く、最もお薦めできる墓地です。
また、自治体が運営のため、管理費(墓地の維持管理費)も廉価で、
管理の永続性においても、最も安心できる墓地と言って良いでしょう。
そして何よりも、お墓を購入する石材店を自由に選べるという点です。
自宅からの墓参可能エリアに申し込み可能な公営墓地があるならば、
少しくらい遠くても公営墓地を選ぶのがベストでしょう。
②みなし墓地(共同墓地)
聞きなれない言葉ですが、日本全国に最も多いのが「みなし墓地」なのです。
都市部・地方都市・農村部等に限らず、皆様のお家の付近にも昔からある、
地域や集落(村落)の人たちが昔から使用してきた共同墓地のことです。
※みなし墓地について詳しくはコチラまで
お墓の選び方②墓地の種類と場所で選ぶ【その2】みなし墓地
みなし墓地も比較的自由度が高く、管理者もいない場合もあります。
つまり、お墓のカタチや高さなどに制限が少ないということです。
ほとんどのみなし墓地が、お墓を購入する石材店に関して制限はないが、
まれに、自治会等が定めた石材店でしか購入できない場合もありますので、
墓地を契約する前に事前に詳細を確認しておく必要があります。
③寺院墓地
いわゆる、お寺の境内にある墓地のことです。
お寺の墓地には常に僧侶がいるので、管理面では安心できますが、
お墓のカタチは、お寺の墓地にふさわしい和型墓石に限定される場合も多く、
お寺という性格上、誰でもが出入りをしてもらっては困るという理由で、
ほとんどの寺院墓地は、御用達の石材店が決まっています。
まあ、お寺の墓地の場合はほとんどが和型墓石なので、
お墓のカタチやデザインに関する問題は生じないかと思います。
お墓を購入する石材店を自由に選べるお寺も稀にありますが、
これも、みなし墓地と同様、事前に確認をしておく必要があります。
④民営墓地
「○○メモリアルパーク」「△△大霊園」などの名称で、
折り込みチラシや新聞広告、テレビCMなどで使用者を募集しているのが、
宗教法人や財団法人が運営(経営)する民営墓地です。
法要施設や休憩室など、充実した設備を供えた管理棟や、
送迎バスの運行等、利用者向けのサービスをウリにしている霊園が多いが、
お墓を購入する石材店を自由に選べるということはまずあり得ません。
民営霊園側が指定する石材店でしかお墓を建てられません。
たとえ、その石材店が提示した墓石の値段がとんでもなく高くても、
自分の考えているイメージのお墓をデザインしてくれなくても、
その霊園で担当になった石材店でしかお墓を建てることができないのです。
※民営霊園についてさらに詳しくはコチラまで
知らない人が損をする「指定石材店制度」という仕組み
以上が、これら4種類の墓地の大まかな特徴ですが、
消費者が自由に石材店を選べないということは、
素材である石の品質や設計・デザイン、施工方法など、
お墓づくりのすべてをその石材店に委ねるしかありません。
良いお墓が出来るかどうかの分かれ目で最も大切なのは、
お墓を購入する石材店を自由に選べるかどうかにかかっています。
墓地を決めた後でそのことを知り、後悔している人が数多くいます。
そうならないためには、墓地選びも慎重を期すことが重要です。
~つづく~
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