良いお墓が出来るかどうかの分かれ目(1)お墓は一般消費者には極めて分かりにくい商品である
(1)お墓は一般消費者には極めて分かりにくい商品である
(2)情報収集の手段は?
〜上記のコラムからの続きです〜
お墓の購入を考えている一般消費者がインターネットで情報収集する際に、
やはり気になることと言えば「お墓の値段」に関することでしょう。
一生に一回買うかどうかの大きな買い物なのに、
「お墓の品質」ではなく、なぜか「お墓の値段」なのです。
やはり、高額商品だけに、値段が先に気になるのかも分かりません。
そして、お墓の値段や相場について、インターネットで調べていると、
数多く出てくるのが「お墓のポータルサイト」です。
全国各地の霊園や石材店を無料で紹介してくれたり、
複数の石材店に一括見積りの無料請求ができたりもします。
一見、便利そうで、何も分からない一般消費者の味方のように思えるのですが、
実はこれらの「お墓のポータルサイト」もすべてが良いことずくめではありません。
これは、飲食店検索の「ぐ○なび」や「△ベログ」なども同じことが言えます。
これらのサイトで評価点が高い店が必ずとも美味しいとは限りません。
けれども、飲食店の場合は気に入らなければ二度と行かなければ済むことです。
しかし、お墓を買う場合は、そんな簡単に買える商品ではありません。
また、お墓のポータルサイトを運営する会社が消費者に紹介する石材店は、
厳正なる審査の元に選ばれた石材店でもなんでもありません。
運営会社と石材店とが面識もない場合がほとんどなのです。
「来るものは拒まず」で、自社のホームページを持っている石材店に、
無差別にポータルサイトへの提携店としての参画を呼びかけ、
運営会社が定める規定に同意さえすれば、どんな石材店でも提携が可能です。
つまり、お墓のポータルサイト運営会社から紹介されたお客様と、
商談が成立し、契約に至った場合には一定金額の手数料を支払うという事です。
例えば、「お墓づくり日本一(仮名)」というお墓のポータルサイトを通じて、
神戸市の「○×石材店」を紹介してもらい、150万円の墓石を買ったとしましょう。
墓石を購入した消費者は、当然、○×石材店に150万円を支払います。
そして、ポータルサイト側からお客様を紹介してもらった○×石材店は、
「お墓づくり日本一(仮名)」を運営している会社に手数料を支払います。
この手数料の一般的な相場は10%です。
150万円の墓石ならば、15万円を支払うことになります。
15万円の手数料と言えばかなりの金額です。
ましてや、ポータルサイトの一括見積り請求からの紹介となると、
消費者側も「まずは値段ありき」で考えているケースが多く、
何社もの石材店との相見積りによる価格競争となるため、
○×石材店としても、ギリギリの価格提示をしているはずです。
その中から、さらに15万円を支払わなければならないとなると、
石の品質や加工精度、さらには施工日程や工程の短縮など、
あるとあらゆるところにひずみが出てこないとも限りません。
消費者側からすれば、ポータルサイト運営会社を通じて一括見積りをし、
「最も良い買い物ができた」と思っているかも分かりませんが、
それが正しいかどうかを判断するには少々の月日の経過が必要です。
お墓のポータルサイトを通じて見積り依頼をすれば簡単かも分かりませんが、
自分自身で、さまざまなキーワードで検索し、もっと奥を知ることが重要です。
最初はお墓のことを全く知らなかった一般消費者の方が、
数か月後には、石材店の営業マン以上の知識と鑑識眼を持たれ、
自身の理想のお墓づくりを目指しておられる方も実際にいらっしゃいます。
良いお墓づくりのためには、消費者が知識を持つことです。
知識がないがために、お墓づくりに失敗するケースが最も多いのです。
~つづく~
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