お墓は相続税の課税対象になるのか?②葬式費用として認められるのか?
Q.地震で隣のお墓が倒れて、自分のお墓が傷つけられてしまいました。
このような場合、隣のお墓の所有者に責任はあるのでしょうか?
A.お墓の所在する場所の地形や震度によって異なりますが、
震度がごく弱い所でお墓が倒壊した場合には、
その所有者に損害賠償(金銭の請求)や回復を求めることができるでしょう。
震度が大きな場所では、不可抗力の天災によるものなどで、責任を追及することはできません。
その基準は、おおよそ、震度5弱もしくは震度4であると考えます。
【解説】お墓の耐震性と安全性
お墓は、土地に接着して築造されているので、
法律的には建物と同じように、「土地の工作物」になります。
そして、土地の工作物を設置や管理することに工完全な点(欠陥)がある場合には、
その占有者や所有者には、土地の工作物が倒壊するなどして
第三者に損害を与えた場合には、損害賠償責任を負担します(民法717条)。
但し、占有者は、損害発生のおそれを防止している場合には責任を免れます。
問題は、お墓の耐震性すなわち、どの程度の地震の震度に耐えれるものであれば、
設置や管理に欠陥がないといえるかです。
~つづく~
※参考文献:日本石材工業新聞 第1910号(日本石材工業新聞社発行)
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