神社の宗教『神道の歴史』宗教豆知識⑯

能島孝志

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【神道の歴史】

神道は自然発生的に生まれてきた宗教であり、
豊かな自然に対する独特の感受性を基に、
日本という風土の中で生まれ育った民俗宗教です。

仏教やキリスト教などと違い、
いつ、誰が開いたというものではなく、
特定の教祖や経典を持ってはいません。

したがって、神道の起源は明らかではありませんが、
『古事記』や『日本書紀』などにおける古典神話に、
その原始的な形態がうかがわれます。

「八百万の神」といわれるように、神道は多神教です。
天照大神(あまてらすおおみかみ)
や大国主神(おおくにぬしのみこと)など、

名前を持った神々が神話に登場していますが、
中でも日の神である天照大神が中心的な神格を持っています。

天照大神は皇室の御先祖であるとされ、
後に伊勢神宮に祀られますが、
中世以降に伊勢信仰は全国各地に広められることとなります。

一方では、山の神や海の神などといった
自然を司る名前を持たない神々が、
民間信仰によって敬われてきました。

神々の中でも、地域社会の中で
庶民にとって関係が深くなっていったのは、
各地域の守り神、いわゆる氏神や産土神です。

そういった氏神や産土神をまつる祭祀に基づき、
大陸文化の影響もあって、やがて全国各地に神社が建てられます。

また、仏教が伝来されることによって、
社殿や神像が造られてゆくのですが、
次第に神道と仏教は融合してゆくことになります。

霊園ガイド(六月書房発行)より

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