宗教豆知識『仏教』①仏教の起源

能島孝志

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【仏教の起源】

仏教とは、「人間が仏になる」というブッダの教えのことです。
ブッダとは「真実を悟った者」という意味で、
幼名はゴータマ・シッダールタと言います。

ゴータマ・シッダールタは、紀元前5世紀頃(諸説あり)に、
シャカ族の王子として現在のネパール南部に生まれました。

日本では「釈迦」という呼び名が一般的になっていますが、
それは出身部族のシャカ族の聖者という意味で、
釈尊(釈迦牟尼)とも呼ばれています。

釈尊は19歳で結婚し、子供ももうけましたが、
生まれてすぐに母を亡くすなどし、人生に思い悩むことも多く、
29歳で出家して修行者となりました。

35歳の時に(諸説あり)ブッダガヤの菩提樹の下で瞑想に入り、
悟りを開いてブッダとなりました。

以後、遍歴行脚を重ねながら教えを説き、80歳で入滅しました。

釈尊が入滅してから、100年経過すると、
教団は保守派(上座部)と改革派(大衆部)に分裂してしまいました。

改革派が大乗仏教と呼ばれるのに対して、
保守派は小乗仏教と呼ばれることもありますが、
その呼び名は相手をさげすんだ大乗側からのものであり、
今日では上座仏教と呼ぶのが一般的になっているようです。

上座仏教は出家信者を中心としたもので、
戒律を重んじ、もっぱら修行と禁欲によって
自己の悟りを追求する立場をとるもので、
現在のスリランカ・ミャンマー・タイなど、
主に南方に伝わったことから南伝仏教とも言います。

一方の在家信者を中心とした大乗仏教は、
空の立場から縁起を説き、
大衆の救いを第一と考える菩薩の思想を強調するもので、
現在のモンゴル・中国・朝鮮半島・日本などに伝わったことから
北伝仏教とも呼ばれています。 

霊園ガイド(六月書房発行)より

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