国産墓石なら本当に安心?②

能島孝志

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~前のコラムからの続きです~

石は自然の大地から採掘されるもの。

したがって、美しい石目の部分、
またそうでない部分を含め様々な部分があります。

採掘された石のすべてが
製品として使用出来るものではありません。

キズや色むらなどがある部分を除いていくと、
全体の1割以下しか使えない石もあります。

これは、宝石と少し似たところがあります。

では、もし採掘された石の大部分が
製品として使えたならばどうでしょう?

…品質の良し悪しは別として、
安い値段で提供できることになりますよね。

そのため、中国における墓石の製作においては、
薬品処理、熱処理、着色など、あらゆる方法で
本来ならば使えないような石にも“ごまかしの加工”を施し
製品化されているケースも少なくありません。

ただ、墓石業界には、建築基準法や
食品衛生法のような規定法律がないため、
現行では処分の対象にはなりません。

そもそも、何のために日本で採掘された石を
運搬費用をかけてまでわざわざ中国に送り、
造る必要があるのかを考えてみてください。

墓石の加工・製作に関しては、
日本より中国の方が技術レベルが上なのでしょうか?

いいえ、目的はやはりコストダウンです。

日本の社会は、今や食品・衣類・日用品、
何をとっても中国製品抜きでは語れません。

これには、資源や人材、コストの問題を含め
社会全体がより安い品物を求める傾向にあることも
理由の一つに挙げられます。

墓石に関しても例外ではありません。

しかし、だからといって、“ごまかし”があっていいわけではありません。

                ~つづく~  

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能島孝志
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能島孝志(1級お墓ディレクター)

株式会社第一石材

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