【神戸市立墓園】2024年(令和6年)秋のお彼岸時期墓参のお知らせ
~前のコラムからの続きです~
■黄泉(よみ)の国
イザナギは亡き妻に会いたくなり、
イザナミの後を追って地下の黄泉の国へ行くと、
入口で妻が迎えてくれました。
イザナギが「愛しい人よ、あなたとつくった国は
未完成のままだ。さあ帰ろう」というと、
妻は「もっと早く来てくれなかったのが残念です
黄泉の国の食べ物を食べてしまったので、もう戻れません。
でも、すてきなあなたがこんなところまで来てくれたのだもの、
たいへんなことだわ。私もなんとか戻りたいので、
黄泉の国の神と相談してみます。
だけどその間は、決して私を見ないで!」といって、
イザナミは宮殿の内に戻りました。
しかしどんなに長い間待っても妻は戻りません。
とうとう待ちきれなくなって、
結いあげた左の髪から神聖な櫛(くし)の端を一本折り、
火を灯して中に入ってみると、
イザナミの亡骸(むくろ)には蛆虫(うじむし)がたかり、
頭・胸・腹・陰(ほと)・両手・両足に
大小八つの恐ろしい雷(いかづち)が住んでいました。
イザナギは恐ろしくなって逃げ出すと、
イザナミは「私に恥をかかせた!」といって、
黄泉の国の魔女たちに後を追わせました。
イザナギはさまざまな手を使ってなんとか逃れましたが、
今度は、八つの雷神と千五百もの黄泉の軍団が追いかけてきました。
それもどうにか逃れると、
とうとう最後はイザナミ自身が追いかけてきます。
~つづく~
※日本人のお墓(小畠宏允著・日本石材産業協会発行)より
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