黄泉の国「神話から見る日本の原点⑥」 

能島孝志

能島孝志


~前のコラムからの続きです~

■黄泉(よみ)の国

イザナギは亡き妻に会いたくなり、
イザナミの後を追って地下の黄泉の国へ行くと、
入口で妻が迎えてくれました。

イザナギが「愛しい人よ、あなたとつくった国は
未完成のままだ。さあ帰ろう」というと、

妻は「もっと早く来てくれなかったのが残念です
黄泉の国の食べ物を食べてしまったので、もう戻れません。
でも、すてきなあなたがこんなところまで来てくれたのだもの、
たいへんなことだわ。私もなんとか戻りたいので、
黄泉の国の神と相談してみます。
だけどその間は、決して私を見ないで!」といって、
イザナミは宮殿の内に戻りました。

しかしどんなに長い間待っても妻は戻りません。

とうとう待ちきれなくなって、
結いあげた左の髪から神聖な櫛(くし)の端を一本折り、
火を灯して中に入ってみると、
イザナミの亡骸(むくろ)には蛆虫(うじむし)がたかり、
頭・胸・腹・陰(ほと)・両手・両足に
大小八つの恐ろしい雷(いかづち)が住んでいました。

イザナギは恐ろしくなって逃げ出すと、
イザナミは「私に恥をかかせた!」といって、
黄泉の国の魔女たちに後を追わせました。

イザナギはさまざまな手を使ってなんとか逃れましたが、
今度は、八つの雷神と千五百もの黄泉の軍団が追いかけてきました。
それもどうにか逃れると、
とうとう最後はイザナミ自身が追いかけてきます。

                     ~つづく~  

※日本人のお墓(小畠宏允著・日本石材産業協会発行)より

神戸の墓地・墓石のことなら第一石材へ
http://www.daiichisekizai.com/


















リンクをコピーしました

Mybestpro Members

能島孝志
専門家

能島孝志(1級お墓ディレクター)

株式会社第一石材

「お墓はどこで建てても同じ!値段もたいして変わらないだろう?」なんて思っていませんか?建ててからでは手遅れです。一般消費者には分かりにくい、お墓の悩みを「1級お墓ディレクター」の能島孝志がズバリ解決!

能島孝志プロは神戸新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

能島孝志プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼