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コラム

東洋人の埋葬方法

2009年10月19日

コラムカテゴリ:冠婚葬祭

コラムキーワード: お墓


中国や朝鮮半島(それに日本の沖縄地方)の埋葬方法には、
儒教や風水思想、あるいは道教の考えが強く残っているので、
今でも土葬が多く、土饅頭(どまんじゅう)型や亀甲型のお墓をつくります。

儒教では、ご先祖をお祀りする「先祖祭祀」と、
父母に仕える「孝(親孝行)」が生活の基本にあり、
身体を大切にする考えがあります。

例えば「両親からもらった身体を傷つけないことが孝の始まり」とか、
「孝行とは両親につかえることに始まり、
…ご先祖様を念(おも)うこと」と儒教の経典にあり、
遺体を焼くなどもってのほかで、
遺体を保存できる土葬が伝統的な葬法となっています。

風水では、亡き両親のお骨を通じて
子孫に繁栄と幸せがもたらされる、という考え方から、
遺体(特にお骨)を大切にします。

道教では「不老長生」を願い、
「丹砂(たんさ)・朱沙(しゅさ)・辰沙(しんしゃ)」など
水銀を原料とする不老不死の仙薬がつくられました。

このため古代中国では人骨やお棺の内側に
「朱」を塗って「不死」を願う習慣が生まれました。

また遺体保存のため木炭を棺のまわりに詰めます。
以前、中国の長沙で発掘されて話題になった
「馬王堆墓(まおうたいぼ)」の棺と槨(かく・棺の外箱)のあいだに
木炭がぎっしり詰められていて、婦人の遺体の保存もよく、
2000年あまり前の皮膚に弾力さえ残っていたそうです。

なお、日本の古墳にも棺の内側や石室の壁に朱を塗ったり、
木炭を詰めた遺跡が数多くありますが、
それは古代中国のこうした影響を受けたものです。

また、古代中国では塚墓(ちょうぼ)の上に植樹する習慣がありました。
植える樹は「松柏(しょうはく)」とあり、松と柏でした。

この習慣は早くから日本に伝わっていて、
日本の文献にもでていますし、
戦前まで日本海側では、海岸の松林が、
古くから墓石のない墓地だったところとして残っています。

※日本人のお墓(小畠宏允著・日本石材産業協会発行)より

墓地・墓石のことなら第一石材へ
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能島孝志

お墓のプロ

能島孝志(株式会社第一石材)

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