気づけば、自分のことは後回し
親のお金のことを、どこまで知っていますか?
年金はいくらなのか。
預貯金はどのくらいあるのか。
毎月、どのくらいのお金で暮らしているのか。
親子であっても、案外知らないものだと思います。
そして、お金のことは子どもの側からは聞きづらいものです。
「貯金はいくらあるの?」
「年金はいくらもらっているの?」
必要なことだと分かっていても、なかなか聞けません。
わが家も、そうでした。
きっかけは、義実家で見つけた2枚の名刺
わが家では今、認知症の義母のお金を家族で管理しています。
そのきっかけの一つが、義実家で見つけた、見覚えのない2枚の名刺でした。
一枚は不動産会社。
もう一枚はリフォーム会社。
いつ、誰と、どんな話をしたのか。
義母に聞いても、詳しいことは分かりませんでした。
以前からお金の使い方について気になることもあったため、このままにしておくのは心配だと、ケアマネジャーさんにも相談し、家族で管理することにしました。
数字にすると、この先が少し見えてくる
お金を管理するようになってから、通帳の履歴をもとに、収入と支出を整理してみました。
すると、それまで漠然としていたものが、少しずつ見えてきました。
今の暮らしを続けたら、この先どうなるのか。
介護にかかるお金が増えたらどうなるのか。
もし、施設で暮らすことになったらどうなるのか。
もちろん、何年先に何が起こるかなんて分かりません。
でも、
今あるお金。
入ってくるお金。
出ていくお金。
それが分かれば、「この先どうする?」を考えることはできます。
本当は、もっと前に話しておきたいこと
今になって思うのは、これは認知症になってから考えることではなかった、ということです。
本当は、親が元気なうちに。
自分の考えを、自分の言葉で伝えられるうちに。
これからの暮らしのことを、家族で話しておけたら一番いい。
お金のことだけではありません。
介護が必要になったら、どうしたいのか。
今の家で、いつまで暮らしたいのか。
家を将来どうしたいのか。
そして、その暮らしを続けていくためのお金はどうなっているのか。
家のことも、介護のことも、お金のことも、別々ではなく、全部つながっています。
できれば、親の側から話してほしい
とはいえ、子どもの側から親のお金について切り出すのは、簡単ではありません。
「これからのために必要だから」と思っていても、
「いくら持っているの?」
とは、なかなか聞きづらいものです。
だからこそ、できることなら親の側から、
「これからのこと、一度話しておこうか」
と切り出してもらえたらと思います。
細かな金額まで、すべてを伝える必要はないのかもしれません。
何かあったとき、どこを見れば分かるのか。
どんな暮らしをしたいと思っているのか。
家のことを、どう考えているのか。
そんなことを少しずつでも話しておく。
それだけでも、いざというときの家族の迷いは、ずいぶん違うのではないでしょうか。
まだ選べるうちに
先のことを正確に予測することはできません。
でも、今の状況を知ることで、考えられることがあります。
そして、親自身の希望を聞けるうちなら、一緒に選ぶこともできます。
困ったことが起きてから、慌てて考えるのではなく。
まだ話せるうちに。
まだ考えられるうちに。
まだ選べるうちに。
親のこれからについて、家族で話しておく。
それもまた、これからの暮らしを整えるための、大切な準備なのだと思います。


