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糖尿病の診断でパートナーの生活習慣も改善?

佐藤浩明

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テーマ:医療マメ知識

糖尿病の診断でパートナーの生活習慣も改善?

おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の砂糖です。今朝は‘糖尿病の診断でパートナーの生活習慣も改善?’という報告です。

 パートナーが糖尿病と診断されると、自分は糖尿病と診断されていなくても健康的な生活習慣を送るようになる可能性のあることが、新たな研究で示された。パートナーが糖尿病と新たに診断された人は、そうでない人と比べて減量プログラムへの参加率が有意に向上したほか、禁煙を試みたり、血糖や血圧、コレステロールの検査を受けるようになるなど健康行動への関心が高まることが分かった。米カイザーパーマネンテ北カリフォルニアの研究者らは今回、家族の一人が新たに糖尿病と診断されると、他の家族の生活習慣にも影響が及ぶのかどうかを調べる研究を行った。同氏らは8万910組のカップルを対象に、パートナーが糖尿病と新たに診断されたグループと診断されていないグループで8種類の生活習慣の変化を比較検討した。

 その結果、パートナーが新たに糖尿病と診断された人は、そうでない人と比べて減量の教育プログラムへの参加率が有意に50%向上した。その他にも、パートナーが糖尿病と診断された人では、禁煙補助薬を使う確率が25%高かったほか、血糖や血圧、コレステロールの検査を受ける確率は2~7%、臨床的に有意義な減量の成功率は6%、インフルエンザの予防接種を受ける確率も3%、それぞれわずかだが有意に高いことが分かった。研究を主導した研究者は「家族が糖尿病と診断されることは、その家庭にとって大きな問題ではあるが、患者だけでなく家族全員の生活習慣を見直すよい機会になると思われる。医療従事者は、糖尿病患者とその家族がともに長期にわたって生活習慣を改善できるように手助けすべきだ」と話している。

 米レノックス・ヒル病院の別の研究者は「この研究で示されたパートナーが糖尿病と診断された人とそうでない人の差はわずかだったが、臨床的には意味のある数字だ。この結果は、家族が糖尿病の教育や管理に参加する重要性を認識するきっかけになるだろう」と研究を評価。生活習慣の改善は、糖尿病患者だけでなく家族全体、特に子どもが糖尿病になるのを防ぐ予防策にもなると指摘している。

 日本においては糖尿病の増加は頭打ちになっているとは言われていますが、予備軍はまだまだ多い状況ですので生活習慣の改善に気をつけることは非常に重要だと思われます。

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佐藤浩明
専門家

佐藤浩明(内科医)

さとうクリニック内科・消化器科

患者さんに寄り添う医療体制で、「経鼻内視鏡検査」に取り組み、内科・消化器疾患の徹底した検査と治療を行います。信条の「人と、地域と向き合う医療」という姿勢を守り、より高い専門性をもって地域に貢献します。

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