大学生は朝食抜き・運動不足で太る？

2018年6月7日

テーマ：医療マメ知識

コラムカテゴリ：医療・病院

大学生は朝食抜き・運動不足で太る？

おはようございます。福島市さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は’大学生は朝食抜き・運動不足で太る？’という報告です。

　本研究は、男子大学生が肥満にならないようにするためにはどうしたらいいか、ヒントを与えてくれます。これは京都大学で2000～07年に行われた研究です。被験者は、健康診断を毎年受けている法学部3回生です。この研究に登録されたのは体格指数(BMI)が22.0以上の4,634人の男性学生でした。平均年齢は21.5歳。

　1年間のフォローアップで、BMIが5％以上増加したのは598人（12.9％）の生徒でした。BMI増加のリスク因子とされたのは、運動不足（危険率1.33倍）、アルコール摂取量が少ないこと（危険率1.30倍）、朝食をよく抜くこと（危険率1.34倍）、高脂肪食を好むこと（危険率1.36倍）、一人暮らし（危険率1.23倍）でした。該当するリスク因子数に応じて層別化を行うと、健康的な生徒と比較した場合、リスク因子最多の生徒ではBMI増加の危険率が6.22倍でした。他の研究だと、早食いする大学生は体重が増えやすいという報告もあります。私も大学の頃はかなり早食いでしたが、子どもができてからゆっくり食べるようになりました。

　ところで、京都の大学に通っていると、ラーメン屋に行く頻度が多いと思います（それが統計学的に有意かどうかは神のみぞ知る）。私は研修医時代を京都で過ごしたのですが、週1回くらいの頻度でラーメン屋に通っていました。「いいちょ」という店が大好きで、ラーメンとチャーハンを毎回セットで頼んでいました。そのせいもあってか、当時は現在より体重が5kgも多かったのです。ちなみに、昼食に頻繁にラーメンを食べると日本人はトランスアミナーゼが増えるという報告があります。
近畿中央胸部疾患センター　倉原優先生の医療コラムを抜粋し、一部改変

　ある程度は代謝が良いとされている20歳前後の大学生が朝食抜き。運動不足・朝食抜きで太るのですから...それよりも上の年代の男性はそれをすれば当然体重は増えるものと考えられます。朝食摂取は実は結構大事なことなのかも知れませんね。