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不安感で女性の骨折増加?
おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は‘不安感で女性の骨折増加?’という報告です。
強い不安を抱いている女性では、それほど大きな不安はない女性と比べて骨折リスクが高いことが、イタリアの閉経後女性約200人を対象とした研究から明らかになった。研究を実施したメッシーナ大学病院の研究者によると、これまでに不安があると心疾患や消化器疾患のリスクが上昇するとの報告はあったが、骨折リスクにも影響することを示した研究はこれが初めてだという。
骨粗鬆症は世界的に高頻度にみられる骨代謝疾患の一つで同氏らによれば女性の33%、男性の20%が生涯に一度は骨粗鬆症に関連した骨折を経験するという。一方、不安障害の有病率は全世界で7%と報告されている。同氏らは今回、これら2つの問題の関連について調べるため、2017年にイタリアの骨粗鬆症専門クリニックを受診した閉経後女性192人(平均年齢67.5±9.5歳)のデータを分析した。さらに、さまざまな骨折の臨床的リスク因子や骨折リスク評価ツール(FRAX)、腰椎および大腿骨頸部の骨密度のほか、ハミルトン不安評価尺度(HAMA)や抑うつ評価尺度、健康関連QOL評価尺度(SF-36®)のスコアで不安の程度や生活の質を評価した。
その結果、不安の評価尺度スコアの最低三分位群では、最高三分位群と比べて骨折する確率が低かった(20.44%対24.94%)。また、HAMAスコアの最高三分位群では、最低三分位群と比べて腰椎および大腿骨頸部の骨密度スコアが低かった。この研究結果は不安感が骨折リスクを高める原因であることを示したものではないが、以上の結果を踏まえ、同氏らは「高齢女性の骨折リスクを評価する際には、女性の不安レベルも調べることが望ましい」との見解を示している。
北米閉経学会の研究者は更年期前後の女性では、適量のカルシウムを摂取すること、定期的な筋力トレーニング、日光浴やビタミンの摂取が重要だとしている。また、不安を解消するために同氏が勧めているのは、マインドフルネスや認知療法、ヨガなどだ。カウンセリングを通じて支援を求めたり、必要に応じて薬剤を使用したりすることも考慮すべきだと同氏は助言している。
女性はある意味、女性ホルモンに守られているのですが、閉経期以降になると様々なメタボ的な要素が出てくるとされています。骨粗鬆症もその一つですからこの時期には上述の様な筋トレも必要でしょうが、メンタル的な平穏を保つことも必要なのかも?知れませんね。