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佐藤浩明(さとうひろあき)

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コラム

高蛋白食で高齢者の筋肉は増加せず?

医療マメ知識

2018年4月17日

高蛋白食で高齢者の筋肉は増加せず?

おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は‘高蛋白食で高齢者の筋肉は増加せず?’という報告です。

「筋肉量を維持するには、たんぱく質の摂取量を増やせばよい」と考える高齢男性は少なくないだろう。しかし、少なくとも筋肉トレーニングなどの習慣がない高齢男性では、たんぱく質の摂取量を増やしても筋肉量には影響しないことが小規模なランダム化比較試験(RCT)で示された。

 このRCTは、米ブリガム・アンド・ウィメンズ病院の研究者らが実施したもの。その背景について、同氏は「食事で必要なたんぱく質の量や、高たんぱく質食の価値に関するエビデンスは極めて乏しいにもかかわらず、多くの専門家が高齢男性にたんぱく質の摂取量を増やすよう推奨している。そこで、推奨量を上回るたんぱく質の摂取によって筋肉量や筋力、健康状態が向上するのかどうか検証する必要があると考えた」と説明している。

 対象は、身体機能に制限があり(簡易身体能力バッテリー;SPPBで3~10点)、1日当たりのたんぱく質の平均摂取量が0.83g/kg以下の65歳以上の男性92人。対象者を、1日当たりのたんぱく質の摂取量を1.3g/kgに増やす高たんぱく質食群と米国医学研究所の推奨量(0.8g/kg)とする群(対照群)に割り付け、6カ月間介入した。なお、両群で高強度の筋肉トレーニングや持久運動は行わないよう指示した。6カ月間の試験を完遂した78人を対象に解析した結果、ベースライン時からの除脂肪体重や筋力、身体機能の変化量は両群間に差がなく、高たんぱく質食によるこれらの測定値の改善は認められなかった。

 このRCTの成績について、専門家らは「驚くべきものではない」との見解を示す。米ノースウェル・ヘルス・ハンチントン病院の栄養士は「減量や筋肉量の増加、疲労の軽減、全般的な身体機能の改善などには高たんぱく質食が有効だと考える人は少なくない。しかし、たんぱく質の取り過ぎは特に腎機能が低下した人には有害な場合もある。筋肉量を維持または増やしたいなら、たんぱく質の摂取とともにレジスタンス運動を行うことが不可欠だ」と指摘している。

 一方、米レノックス・ヒル病院の栄養士も運動の重要性を強調し、「運動とレジスタンス運動によって筋肉は作られ、増えた筋肉を維持するために適量のたんぱく質が必要となる」と説明。「今回の研究では運動習慣への介入は行われなかったが、今後、筋肉量を増やすトレーニングによる影響について検討すべきだろう」と話している。

 確かに筋肉の原料となる蛋白質の摂取だけで筋肉の増加には繋がりにくく、運動も積極的にしないと難しいというのは分かりますが、どうしても蛋白質の摂取は心がけても運動はどうもという方も多いのではないかと思います。ご高齢となると筋肉が落ちるのはあっという間ですから意識して運動を心がけるのが大事な様です。

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