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佐藤浩明

消化器内科専門医で「内視鏡検査」のプロ

佐藤浩明(さとうひろあき) / 内科医

さとうクリニック内科・消化器科

コラム

幸せになるための収入には上限?

2018年3月7日

テーマ:時事ネタ

コラムカテゴリ:医療・病院

幸せになるための収入には上限?

おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は‘幸せになるための収入には上限?’という報告です。

 幸せになるためには収入は高ければ高いほど良い、と考える人は少なくないだろう。しかし、収入が一定の額に達すると、それ以上は増えても幸福感が高まるわけではないことが米パデュー大学の研究で明らかになった。

 同研究者らは今回、人が幸せを感じるために必要な収入の額に上限があるのかどうかを調べるため、ギャラップ社が世界164カ国の170万人以上の男女を対象に実施した調査のデータを分析した。その結果、「人生に対する満足感」を得るためには約1020万円、「感情面での幸福感」を得るためには約640~800万円の収入が必要であることが示されたという。

 同氏らによると「人生に対する満足感」とは自分が立てた目標や他者との比較において自分の状況に満足している場合に得られる感覚を指す。一方、「感情面での幸福感」は日々の「楽しい」「悲しい」といった感情が良好な状態を意味しているという。なお、今回の検討で示された「人生に対する満足感」と「感情面での幸福感」を得るために必要な収入は、1人当たりの額だ。そのため、家族単位ではより高い収入が必要になるとしている。

 また、満足感や幸福感を得るために必要な収入の額は地域間に差があり、高所得国では「人生に対する満足感」を得るためにはより高い収入が必要であることも分かった。この点について、同氏は「(高所得国では)他人との比較が基準となることが多いからではないか」との見方を示している。

 さらに今回の研究では、収入が満足感や幸福感を得られる高さに達すると、それ以上増えた場合、逆に満足感や幸福感が低下することが示された。これについて、同氏は「理想とする収入を達成すると、物質的な豊かさや他者との比較に気が取られるようになるからではないか」と考察している。

 確かに収入が増えれば増えるほど幸せを感じるかと言うとそうではないと言うのは実感として思います。ただ、収入だけの問題ではなく、労働に見合っただけの対価を欲しいと思うのは人情でしょうし、我々医療関係者でも勤務先によって収入はマチマチです。でも、純粋に収入だけの問題ではなく、やりがいというのもとても大事であるのも言うまでもないかも知れません。

18.3.6 吾妻

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