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抗菌薬は風邪やインフルエンザにも効く?
おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は‘抗菌薬は風邪やインフルエンザにも効く?’というお話です。
国立国際医療研究センター病院(東京)は、抗菌薬の正しい知識や使い方について聞いたネット調査の結果を発表した。抗菌薬が効かないインフルエンザや風邪に対し、約半数が「有効」と答えるなど誤解が多い実態が浮かんだ。誤った抗菌薬の使い方をすると、薬が効かない「耐性菌」を増やす恐れがあると注意を呼びかけている。
調査は9、10月にインターネットで実施。10~60代の710人が答えた。
抗菌薬が有効と思う病気を複数回答で聞くと、インフルエンザが全体の5割、風邪は44%に達し、正しい回答の肺炎(29%)や膀胱(ぼうこう)炎(26%)を上回った。抗菌薬は、肺炎などを引き起こす細菌を壊したり増えるのを抑えたりする。ただ、同じ感染症でも、ウイルスが原因で発症するインフルエンザやウイルス性の風邪には効かない。インフルエンザには、抗ウイルス薬「タミフル」など複数が開発されている。
一方、医師に処方された抗菌薬を「飲みきらなかったことがある」としたのは回答者の37%。家族や他人からもらった抗菌薬を飲んだことがある人も21%いた。抗菌薬は処方通りに飲みきることが大切だ。途中で薬の量を減らしたり飲むのをやめたりすると、細菌が完全に死滅せず薬剤耐性菌になることがある。感染症をぶり返す恐れもある。
薬剤耐性菌は世界的に増加している一方、新薬の開発は減少傾向にある。耐性菌が増え、治療が難しくなると懸念されている。厚生労働省などによると、薬剤耐性菌による世界の死者は2013年に推定70万人。50年には1千万人に達するとの予測もある。
よく患者さんの中にも風邪症状の時に‘抗菌薬も出して下さい’と仰る方がおられます。その際には基本的に抗菌薬は効果がない旨お話して出さない様にしているのですが、どうも抗菌薬は風邪などウイルス感染症にも効くという誤った認識をお持ちの方がおられる様ですし、実際他院の処方を見ても明らかな風邪に対して抗菌薬の処方がなされているのをよく見かけます。薬剤耐性等の問題もあるため安易な抗菌薬の処方は慎むべきだと思うのですが...