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40歳で高血圧発症女性は認知症リスク大?

佐藤浩明

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テーマ:認知症予防?

40歳で高血圧発症女性は認知症リスク大?

おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は‘40歳で高血圧発症女性は認知症リスク大?’という報告です。
 40歳代で高血圧を発症した女性は後に認知症を発症するリスクが高いとする研究結果が報告された。研究を率いた米カイザー・パーマネンテ北カリフォルニア研究部門の研究者は「これまで考えられていたよりも早い時期から高血圧は脳に影響を及ぼす可能性が示唆された」としている。
これまでの研究で高血圧と認知症との関連は示されていたが、50歳前の高血圧がリスク因子となるかどうかは明らかにされていなかった。そこで同氏は今回、男女5,646人の医療記録データと健康調査データを用い、1964~1973年(平均年齢32.7歳)および1978~1985年(同44.3歳)の時点における高血圧の有無と、1996年(平均年齢59.8歳)から2015年までの認知症リスクとの関連について検討した。
 その結果、30歳代での高血圧はその後の認知症リスクに関連していなかったが、40歳代で高血圧だった女性では、正常血圧だった女性と比べて認知症リスクが65%高いことが分かった。また、30歳代では正常血圧だったが40歳代に高血圧を発症した女性では、いずれの時点でも正常血圧だった女性と比べて認知症リスクが73%高いことも示された。さらに、こうした関連は喫煙、糖尿病、過体重などの因子を考慮しても認められたという。一方、男性では40歳代の高血圧と認知症リスクとの関連は認められなかった。これについて同氏は「男性は認知症を発症しやすくなる年齢に達する前に死亡する確率が高いことが一因として考えられる」と説明。
 さらに別の研究者は「男性よりも女性の方が認知症の有病率が高いことを考慮すると、女性でのみ40歳代の高血圧が認知症リスクに関係していることについて関心を持つ人は少なくないだろう。今後の研究では性差をもたらす経路に着目し、男女それぞれのリスク因子を明らかにしていく必要がある」と話している。
 今回の研究は「高血圧が原因で認知症を発症する」という因果関係を示したものではないが、同氏は「長期間にわたって高血圧だった人で認知症の発症率が高いのは理にかなっている」とした上で、「認知症の症状は高齢期に現れる場合が多いため、高齢になってから初めて認知症について考える人が多い。しかし、それよりももっと前の段階から、さまざまな因子が認知機能を低下させている」と説明。このうち高血圧は薬物治療や生活習慣の改善でコントロールできる因子であることから、「認知症と戦う上で、高血圧などの修正可能な因子に対処することは強力な武器になる」と強調している。
 高血圧症が認知症のリスク要因であるのは間違いない様ですが、そこに性差もある原因に関してはこの研究からは分かりませんが、いずれにせよ高血圧症を発症させないことは認知症予防にも繋がりそうです。

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専門家

佐藤浩明(内科医)

さとうクリニック内科・消化器科

患者さんに寄り添う医療体制で、「経鼻内視鏡検査」に取り組み、内科・消化器疾患の徹底した検査と治療を行います。信条の「人と、地域と向き合う医療」という姿勢を守り、より高い専門性をもって地域に貢献します。

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