- お電話での
お問い合わせ - 024-545-6111
コラム
糖質制限の有用性?
2017年8月21日
糖質制限の有用性?
おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は‘糖質制限の有用性?’という報告です。
日本糖尿病学会は2013年の提言で、炭水化物のエネルギー比率として50~60%を推奨している。しかし、これまでに発表された研究報告などを踏まえ、糖尿病の専門家の間でも糖質制限に対して一定の理解を示す声が聞かれるようになってきた。
「現在、食事の糖質割合を50%程度に抑えるように心掛けている」と、東京大学の門脇教授は語る。同氏は糖尿病研究者の立場での見解と前置きした上で、「糖尿病患者で糖質摂取量を総エネルギーの50%以下に抑えることは、血糖値の改善や減量などに有効な場合が少なくない」と、糖質制限を評価する。実際に、東京大学医学部附属病院では15年4月から、糖尿病患者向けの食事のラインナップに糖質割合が60%、55%、50%のものに加え、速やかに減量したい肥満の糖尿病患者向けに糖質40%の食事の提供を始めているという。
ただし、「現状、40%を下回ることは推奨できない。脂質については、動脈硬化を進展させないように、動物性脂肪や飽和脂肪酸を避け、魚油やオリーブ油、植物油を取るように心掛けてほしい」と、門脇氏は付け加える。また、糖尿病患者が糖質制限する場合には、処方されている糖尿病治療薬の種類にも留意する必要がある。「インスリン製剤やSU薬、ナトリウムグルコース共輸送体(SGLT)2阻害薬を処方されている場合、低血糖やケトアシドーシスのリスクがあるため、主治医に相談しながら進めてほしい」と、門脇教授は訴える。
少し前までは糖尿病学会も糖質制限には否定的でしたが、近年は少しずつ方向転換をして来ています。基本的には短期間であればダイエットも含めて糖質制限の有用性は論を待ちませんが、長期的になると色々な弊害が起きてくるのはおそらく間違いありませんので糖尿病患者さんに対しての糖質制限に対しては学会サイドとしては慎重にならざるを得なかったのは理解出来ます。
結局、糖尿病に対してはある程度のカロリー制限は必要であるのは言う間でもありませんが、生活に必要な最小限のカロリーもある訳ですからあまり極端な糖質制限をするとその分を何で補うか?という問題になるわけです。それを質の悪い脂肪分で補うことになると心筋梗塞などの心血管系に問題を生じてしまう可能性も否定出来ませんのでそれが一番の問題であると考えられます。
関連するコラム
- 肥満者の糖尿病リスクの有無が判明? 2018-04-20
- 糖尿病患者の疲労感は前日の高血糖が影響? 2017-06-17
- 運動効果の個人差は肝臓ホルモンのせい? 2017-04-07
- 若年糖尿病では合併症に注意? 2017-04-29
- 糖尿病患者1000万人へ? 2017-09-26
コラムのテーマ一覧
- 熱中症
- 日常の出来事
- 医療環境
- 電子たばこ
- 時事ネタ
- 震災関連
- ご挨拶
- ビールの効用?
- 生活習慣病予防
- 糖尿病関連の報告
- コーヒーの効用
- がん予防
- 日本経済の状況
- 医療コラム
- 原発事故関連
- 薬剤の有効性
- ダイエットの秘訣
- メタボの原因?
- カロリー制限で長生き?
- 運動の効用
- 記憶の不思議?
- 高血圧予防?
- hiroの温泉紀行
- 医療界の新発見?
- 腸内細菌の役割
- 医療マメ知識
- 年末のご挨拶
- 糖尿病予防
- 認知症予防?
- 脳卒中リスク低減には?
- たばこの害
- ポケモンGO
- 加齢に伴う変化の特徴
- 心臓病増悪の原因
- 救急医療
- 内臓脂肪の悪弊
- 飲み過ぎ予防には?
- 長生きの秘訣
- 感染性胃腸炎
- インフルエンザ
- 長生きの秘訣?
- ポケモンGO
- 医療情報
- 研究会発表
カテゴリから記事を探す
佐藤浩明プロへの
お問い合わせ
マイベストプロを見た
と言うとスムーズです
勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。