妊娠中のカフェイン摂取も子供に好影響?
コーヒー飲用で死亡率低下?
おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は‘コーヒー飲用で死亡率低下?’という報告です。
コーヒーには、良い影響(例:インスリン抵抗性の緩和)をもたらす可能性のある抗酸化物質およびその他の生理活性成分が含まれる。以前の試験がコーヒーの保護的効果を示唆しているが、白人米国人参加者が大多数であったこと、および国によってコーヒーの調合方法が異なることによる懸念から、これらの所見の一般化可能性に疑問が生じていた。今回、2つの大規模研究(米国1件、欧州1件)において、研究者らは700,000人を超える参加者においてコーヒー摂取の影響を前向きに評価した(平均フォローアップ期間:16年)。米国は白人だけではなく少数民族(黒人、ラテン系、アジア系米国人)も組み入れられた一方、欧州は10ヵ国が含まれた。
どちらの研究も、コーヒー摂取量と死亡率の間に有意な逆相関を示した。毎日2杯以上コーヒーを飲む米国人は、コーヒーを飲まない人と比較して、死亡の相対リスク減少率が約20%に達した。毎日2杯以上コーヒーを飲む欧州人の相対リスク減少率は7~10%(女性)および12~14%(男性)であった。コーヒーが関連する低い死亡率は、米国の全少数民族および欧州諸国、非喫煙者、元喫煙者、現喫煙者、カフェイン入りコーヒー、デカフェを通じて、より低いことが認められた。
これらの研究は、中程度のコーヒー摂取(1日2~5杯)は安全であり、死亡リスクの低下と関連し、それはおそらく用量依存的であることを支持している。もしまだ患者におけるコーヒーの健康効果について議論しているのであれば、一杯のコーヒーを飲みながらするといいかもしれない。
以前はコーヒーというと眠気覚まし的な飲み物でその有用性に対してはあまり議論がなされず、どちらかというとネガティブな飲み物の印象もありましたが、今回の報告でそのイメージはほぼ払拭された様に思われます。実際、最近ではこの報告をはじめとして死亡率は言うまでもなく、様々な生活習慣病予防にも効果のあることが分かって来ていますから積極的に飲用して良い飲み物と断言出来るのではないでしょうか。ただ、あくまでも嗜好品ではありますから好き嫌いはあることとは思いますのであまり好きでない方には無理にはお勧めしませんが(笑)
当クリニックに飛来した第二陣のツバメの雛たち...あっという間に成長し、もうすぐ飛行訓練も始まりそうです!