- お電話での
お問い合わせ - 024-545-6111
コラム
2週間の活動低下で体は衰える?
2017年5月30日
2週間の活動低下で体は衰える?
おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は「2週間の活動低下で体は衰える?」という報告です。
わずか2週間、身体活動を控えて座りがちな生活を送るだけでも、健康な若者が筋肉を失い、内臓脂肪がつき始めるとの研究結果が報告された。結果的には心疾患や2型糖尿病のリスクが高まり、早期死亡に至る可能性があるという。研究を率いた英リバプール大学の研究者は、「本研究で注意すべき点は、被験者が健康なボランティアであったことだ。被験者は何らかの疾患を持っているわけではなく、過体重でも2型糖尿病リスクがあるわけでもなかった」と話す。
同氏らは健康なボランティア28人(平均年齢25歳)を対象として研究を行った。被験者は適正体重で、1日平均1万歩歩いていた。研究開始時、被験者は体脂肪量、筋肉量、ミトコンドリア機能、体力測定を含む健康診断を受けた。被験者には身体活動を追跡するアームバンドを装着させ、2週間にわたり身体活動を減らしてもらった。階段の代わりにエレベーターを使い、歩く代わりにバスを使い、普段よりも家にいた。1日の歩行量は80%以上減少し、約1,500歩となった。なお、同期間中に食事の変化がないことを確認するため、食事内容も記録してもらった。2週間後、被験者の除脂肪筋肉量は0.45kg近く減少し、体脂肪量が増加していた。体脂肪は特に腹部で増加する傾向があった。また、体力が急激に低下し、以前と同じ距離・速さで走れなくなった。ミトコンドリア機能(細胞がエネルギーを調節する能力の指標)も低下したが、この変化は統計的に有意でなかった。
同氏は、「幸いなことに、こうした不活発な生活習慣による悪影響は、再び活発な生活を送れば2週間以内に回復できるようであった。ただし、週2回ジムに行くのではなく、1日中立ったり歩いたりと活動的である必要がある」と述べている。
この報告でも分かる様にある程度短時間とも思える身体活動の低下が即、筋肉量の低下や内臓脂肪の増加に繋がる様です。ただ、落ちた筋肉は健康成人ならある程度戻るのでしょうが、高齢者や所謂メタボの方々ではなかなか戻りにくいかも知れません。これを考えるとまずは少しずつでも体を動かすように心がけることが大事な様ですね!
クリニックに飛来した第一陣のツバメ...ようやく雛が孵った様です!
関連するコラム
- 肥満には遺伝も大きく関与? 2017-09-20
- 寝不足で太る理由が判明?2 2017-02-12
- 寝不足だと太る理由が判明? 2017-02-03
- 高脂肪食で肝機能に混乱? 2017-02-18
- メタボ予防には夜の食事に注意? 2017-06-15
コラムのテーマ一覧
- 熱中症
- 日常の出来事
- 医療環境
- 電子たばこ
- 時事ネタ
- 震災関連
- ご挨拶
- ビールの効用?
- 生活習慣病予防
- 糖尿病関連の報告
- コーヒーの効用
- がん予防
- 日本経済の状況
- 医療コラム
- 原発事故関連
- 薬剤の有効性
- ダイエットの秘訣
- メタボの原因?
- カロリー制限で長生き?
- 運動の効用
- 記憶の不思議?
- 高血圧予防?
- hiroの温泉紀行
- 医療界の新発見?
- 腸内細菌の役割
- 医療マメ知識
- 年末のご挨拶
- 糖尿病予防
- 認知症予防?
- 脳卒中リスク低減には?
- たばこの害
- ポケモンGO
- 加齢に伴う変化の特徴
- 心臓病増悪の原因
- 救急医療
- 内臓脂肪の悪弊
- 飲み過ぎ予防には?
- 長生きの秘訣
- 感染性胃腸炎
- インフルエンザ
- 長生きの秘訣?
- ポケモンGO
- 医療情報
- 研究会発表
カテゴリから記事を探す
佐藤浩明プロへの
お問い合わせ
マイベストプロを見た
と言うとスムーズです
勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。