身長が2cm縮むと転倒リスクが2倍?
高齢者は運動習慣で転倒予防を!
おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は「高齢者は運動習慣で転倒予防を!」という報告です。
高齢者では骨密度と筋肉量が徐々に低下するため、転倒して怪我をする可能性が高くなる。しかし、運動習慣を持てば自分の足で立ち続けることができる可能性があると、米ペンシルバニア州ハーシー医療センターの研究者は提案している。米国では1日800件超の股関節骨折が生じており、その多くは転倒が原因だという。こうした外傷では、手術や理学療法、薬物療法などの治療が必要になり、高齢者では歩行や自立ができなくなることも多い。医療従事者が転倒の治療から予防へと目を転じることで、多くの高齢者がこの問題を回避できる可能性があると、同氏は主張している。
同氏は同センターのニュースリリースで、「薬の服用によって骨を強化し、運動することで転倒しにくい体をつくることができる。これらの方法は同時に行うことも可能だ。高齢者でも、ウォーキングなどの有酸素運動は心臓を健康にし、筋力トレーニングは筋肉量を増やしてバランス改善に役立つ可能性がある」と話す。
筋力トレーニングはどこで行ってもよく、ジムに行ってウェイトマシンを使っても、自宅でレジスタンスバンドなどの器具を使っても構わない。重要なのは、さまざまな身体の部位に働きかける運動を行い、次第に負荷を増やすことだ。「筋力を上げるためには、トレーニングの負荷を増やしていくことが不可欠だ」と、同氏は述べている。過去の研究によると、筋力トレーニングに参加する高齢者では、こうしたトレーニングをしない場合に比べて筋肉量が毎年3ポンド(約1.4kg)以上増える可能性がある。80代であっても、徐々に負荷を増やしながら筋力トレーニングを1年間行えば、筋力を2倍にできるという。
この報告通り、少し前まで私が参加していた介護認定の会議などでも介護申請をする方々の多くが転倒後に寝たきりや体が不自由になるというパターンでした。まあ、筋トレをしたから直ぐに筋力が増強するということはなかなか難しいかとは思いますが、少なくとも筋肉を落とさない程度に運動する事はとても大事だと思います。今後、さらに加速するであろう高齢化社会に向けて転倒予防も含めた筋トレや運動は高齢であればあるほど逆に意識して行わなければならないことの一つになるものと思われます!
5月に入り、夕焼けが綺麗な時期になりました!