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佐藤浩明

消化器内科専門医で「内視鏡検査」のプロ

佐藤浩明(さとうひろあき) / 内科医

さとうクリニック内科・消化器科

コラム

白髪が多いと心疾患リスク上昇?

2017年5月1日

テーマ:心臓病増悪の原因

コラムカテゴリ:医療・病院

白髪が多いと心疾患リスク上昇?

おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は「白髪が多いと心疾患リスク上昇?」という報告です。
男性では、白髪が多いほど心疾患リスクが上昇する可能性があることが新たな研究で示唆された。ただし、今回の研究は毛髪の色と心臓リスクとの関連性を示したに過ぎず、因果関係を示したわけではない。この研究では42~64歳の成人男性545人を対象として、冠動脈疾患(CAD)の徴候と毛髪の色との関連を分析した。全ての対象者はプラークの蓄積などを調べるためにマルチスライスCTによる冠動脈造影を受け、さらに白髪の程度に基づき「真っ黒」から「真っ白」まで1~5群に分類された。
その結果、対象者の80%ではCADの徴候が認められた。CADのある対象者では、CADのない対象者に比べて白髪化スコアが有意に高く、黒髪よりも白髪の方が多い群(3~5群)である可能性が高かった。研究著者であるカイロ大学(エジプト)心臓専門医は、「この関連は、年齢やベースライン時の心疾患発症リスクの有無にかかわらず認められた。なお、女性は髪を染める頻度が高いために、今回の解析には含めることができなかった」と話している。
 今回の解析によると、白髪の増加を予測する独立因子は加齢のみであった。しかし同時に、白髪は“生物学的老化”に伴って生じる可能性があるとも同氏らは指摘している。これらはいずれも、全身の炎症の亢進、ホルモンの変化、DNA修復能力の低下、細胞の分裂・成長能力の低下などを含む、細胞レベルの劣化により発現するものだからだ。「白髪と心疾患の関連性における遺伝的・環境的な機序をさらに解明し、女性にもこの知見が当てはまるのかを調べるためにはさらなる研究が必要だ」と同氏は述べ、既に心疾患リスクが高いと分かっている人には、定期的に検診を受けるよう勧めている。
まあ、確かにここでも述べられているように白髪の増加を規定する要因は加齢のみだったようですからある意味では男性は加齢に伴って心疾患のリスクが増加すると言っているとも考えられるのかも?知れません。ただ、逆の見方をすればかなり若い年代から白髪になる方々も散見されますが、こういう方は心疾患には気をつけた方がいいのかも?知れませんね。

17.4.30 ラ−メンショー

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