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がん患者数増加も生存率も上昇!
おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は「がん患者数増加も生存率も上昇!」という報告です。
国内では、新たにがんと診断される罹患数、死者数とも年々増え続け、死因別でトップを続けている。高齢化が主な原因とみられ、がん死亡率は男女とも60歳代から増加し、特に男性の死亡率が女性より際立って多くなる。2014年のデータに基づくと、生涯がんで亡くなる確率は、男性が25%、女性が16%となっている。
国立がん研究センターが2016年に出した予測では、罹患数は全てのがんを合わせると、前年予測より約2万8000人多い101万200人(男性57万6100人、女性43万4100人)、死者数は同3000人増の37万4000人(男性22万300人、女性15万3700人)。
罹患数を部位別にみると、男性で最も多いのは、2012年の実数では胃だったが、2016年の予測では前立腺がトップに。続いて胃、肺、大腸の順。女性の予測では乳房、大腸、肺、胃、子宮の順で、男性と同様、胃と肝臓などが減少して、2012年の実数に比べて胃と肺が逆転した。
男女とも胃、肝臓、胆のう・胆管が減少傾向にある一方、食道、膵臓、甲状腺、悪性リンパ腫のほか、男性は前立腺、女性は乳房、子宮、子宮頸部、卵巣など女性特有の部位全般で増加傾向にある。
死者数は、2014年の実数で36万8103人(男性21万8397人、女性14万9706人)。部位別では、男性は肺がトップで5万2505人。次いで胃、大腸、肝臓、膵臓の順。女性は大腸が2万2308人で最も多く、肺、胃、膵臓、乳房と続く。男女とも膵臓が増加傾向にあるほか、女性では子宮、子宮頸部、子宮体部が増えている。
死者数を年齢別にみると、男性では40歳以上で胃、大腸、肝臓の消化器系がんが多くを占めるが、70歳以上ではその割合はやや減る一方、肺と前立腺が増加する。女性の場合、40歳代では乳房、子宮、卵巣が多いが、高齢になるほどその割合は減少して、消化器系と肺が増える。
一方で、高齢化の影響を除いた死者数は、1990年代半ばをピークに減少。がんの生存率も治療法や新薬の開発などで、ほとんどの部位で上昇傾向にあり、06年から08年にがんと診断された人の5年生存率は、62.1%(男性59.1%、女性66.0%)だった。
今や国民病とも言われるがんではありますが、高齢化とともに患者数も上昇している一方でこの報告によると治療法や新薬の開発も相まって一つの目安とされる5年生存率は6割以上と二人に一人以上はがんでは亡くならない時代になって来たようです。以前はある意味、死の病とも言われていたがんではありますが、今や早期発見・早期治療で半数以上は治る可能性もあるわけですから...日頃からの検診も重要と思われます!