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糖尿病患者では血管年齢が重要?
おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は「糖尿病患者では血管年齢が重要?」という報告です。
2型糖尿病患者において、従来の心血管リスク因子や生活習慣は動脈壁硬化と関連するが、それらの因子を調整後も実際に動脈壁硬化と関連するかどうかは不明である。順天堂大学の研究グループが、日本人の2型糖尿病外来患者で、血管年齢(baPWV)に関連する因子を調べたところ、従来の心血管リスク因子と生活習慣を調整後も、年齢、2型糖尿病の罹病期間、収縮期血圧、血清尿酸、尿中アルブミン排泄、睡眠の質の低下が血管年齢と関連していた。
本研究には心血管疾患の既往のない日本人の2型糖尿病の外来患者724例が参加し、自記式質問票を用いて生活習慣を分析した。従来の心血管リスク因子・生活習慣の血管年齢との関連性を調べた。
以下の結果は以下のとおり。
・被験者の平均年齢は57.8±8.6歳、62.8%が男性であった。
・平均HbA1cは7.0±1.0%、2型糖尿病の罹病期間は9.9±7.2年であった。
・年齢および性別を含む分析により、年齢および男性が血管年齢と正の関連が示された。
・数多い従来の心血管リスク因子および生活習慣を調整後も、年齢、2型糖尿病の罹病期間、収縮期血圧、血清尿酸、尿中アルブミン排泄、睡眠の質の低下が血管年齢と正の相関を示した。一方、体格指数(BMI)は血管年齢と負の相関を示した。
当クリニックでも開院当初から高血圧症の患者さんを中心に血管年齢を調べ、様々なデータも出してきました。未治療の患者さんに降圧薬を投与することにより数ヶ月後に血管年齢が改善することも確かめて来ましたが、今回の報告にあるように糖尿病患者さんにおける血管年齢の重要性にまでは注目してきませんでしたので今後は当クリニックでも糖尿病患者さんは積極的に血管年齢を測って患者さんにフィードバックしていきたいと思います!
昨朝の吾妻小富士。ここ数日来の寒さのため山頂付近の雪はまだまだ多そうです!