寒冷や高温曝露で心血管疾患のリスク増大?
クリスマス直後は心不全が増加?
おはようございます。さとうクリニックの佐藤です。今朝は「クリスマス直後は心不全が増加?」という報告です。
以前の研究から、心疾患罹患率および心不全の増悪が冬に増加し、ホリデーシーズンごろがピークとなることが示唆されている。また、スポーツイベントでのすさまじい対決は、ファンの心血管アウトカムに影響を与えることが示されている。米国の研究者らが、心不全での入院率と祝祭日との関連を検討したところ、祝祭日のうちクリスマスと独立記念日は、祝祭日直後の心不全入院が増加した一方、祝祭日当日は入院率が低かったことがわかった。この結果の理由について著者らは、祝祭日における過食、関連する感情的なストレス、運動の少なさ、祝祭日後の診療の遅れを挙げている。
調査対象は、2003年1月1日~2013年12月31日にアインシュタイン医療センターに入院した、すべてのうっ血性心不全患者である。著者らは、心不全での入院率について、5つの特定の祝祭日(クリスマス、元旦、独立記念日[7月]、感謝祭[11月]、スーパーボウルサンデー[2月])について、祝祭日当日、祝祭日後4日間、その月の残りの日の3群で比較した。
主な結果は以下のとおり。
・その月の残りの日に対して、独立記念日(5.65例 vs.5例)とクリスマス(6.5例 vs.5.5例)後の4日間で、1日当たりの心不全入院が有意に増加した。なお、過度の飲酒やアルコール依存歴は、この4日間の心不全入院増加と相関しなかった。
・すべての祝祭日で、当日における1日平均入院患者数は、当日後4日間に比べて有意に少なかった。
・スーパーボウルサンデーを除くすべての祝祭日は、その月の残りの日と比べ、当日の入院率が低かった。
よく、誕生日前後で自殺率が増加するなどというデータも目にしますが、クリスマスに関連して心臓疾患が増加するというのは少し不思議な感じがします!
昨朝の吾妻小富士。ここ数日来の暖かさのお蔭で雪うさぎが顔を出しているようです。