「気を遣える人」って自分がわからなくなる

鎌田千穂

鎌田千穂

テーマ:この世界、知らんことだらけ

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最近、とても多い。

「周りを気にしすぎて疲れる」

という話。
言葉や表現は違いますけどね。

とはいえ実際のところ
“空気の変化を拾いすぎ”ている。

誰かの機嫌。
場の温度。
LINEの文面。
声のトーン。
沈黙。
視線。

全部、無意識で拾い上げて処理。

だから、
脳がずっと休まらない。

日本社会、「察する能力」が高くなりすぎ消耗する

日本って、かなり特殊。

言葉にしなくても、
察することが求められる。

「そこまで言わなくても分かるでしょ」

っていう文化。

だから、
空気を読める人ほど、
評価されやすい。

気が利く。
空気を壊さない。
先回りできる。
揉めない。

かなり便利。

でも、その能力。

ずっと使い続けるリソースはない。
脳はフル回転で熱を持つ。

「嫌われない」が最優先になる瞬間

空気を読み続ける人って、
少しずつ変わる。

「自分がどうしたいか」

より、

「悪く思われたくない」

を優先し始める。

断ったら悪いかも。
空気壊すかも。
面倒な人と思われるかも。
嫌な思いをさせているかも。

って考えていると日常に沁みつく。

すると、本音を飲み込む回数が増える。
その上、会社で気を遣う。

家に帰っても、
SNSで他人の空気を読む。
・・・脳は勤務終了できない。

中には、
溜まったストレスを
見知らぬ誰かにぶつけ始める人もいる。

自己防衛思考に切り替わる

とはいえ、どれもが「自己保身」思考。
こうなると、全てが複雑化。

始まるのは「我慢すれば済む」という言い聞かせ。

でも、
飲み込んだ感情って、
消えない。

静かに蓄積する。

「察する」と「自分を消す」は違う

ここ、かなり大事。

空気を読めること自体は、
悪い能力じゃない。

むしろ社会では強い。

でも、

「察する」と
「自分を削って合わせ続ける」は別。

ここを混ぜないことが大事。

本来の気遣いって、

“自分が残っている状態”

でやるもの。

自己犠牲の上に成り立った気遣いは、
少しずつ「自分の感覚」が分からなくなる。

「いい人」ほど、限界が見えにくい

ここ、かなり重要。

自分の感覚が鈍くなった人って、
最後まで普通に見える。

ちゃんと出勤する。
笑う。
空気も読む。
周りにも気を遣う。

だから、
周囲も気づかない。

しかも本人も、

「自分はまだ大丈夫」

と思っている。

でも実際は、
ずっと無理している。

限界って、
突然来るんじゃない。

静かに、
少しずつ削れていく。

「本当はどうしたいですか?」で止まる人たち

産業カウンセリングをしていると、
時々ある。

「本当は、どうしたいですか?」

と聞くと、

・・・止まる。
頭が真っ白になる。
そして始まる一般論。

長い間、

“周り基準”

で生きすぎて、
自分の感覚を後回しにし続けた結果。

だから、
急に「自分」を聞かれても、
すぐ出てこない。

SNS時代、他人の空気が24時間流れ込んでくる

昔って、
空気読む範囲、
もっと狭かった。

学校。
職場。
近所。

くらい。

でも今、
SNSがある。

誰かの成功。
誰かの正論。
誰かのキラキラ。
誰かの炎上。
誰かのパクリ蔓延。

24時間、
他人の空気が流れ込んでくる。

そりゃ疲れる。

脳、
ずっと他人を監視してる状態。

「違和感」は、人生の警報装置だったりする

最近、
かなり強く思う。

違和感って、
わりと重要。

* なんか苦しい
* なんか疲れる
* なんか無理してる
* なんか居場所がしんどい

この「なんか」。
放置しやすくて、雑に扱われやすい。

でも、
後から振り返ると、
だいたい最初に出てる。

怖いのは、

「自分の違和感」より、
「周囲の期待」を優先し続けること。

これ、
静かに自分が削れていく。

空気を読める人ほど、「自分の空気」も読んだ方がいい

産業カウンセリングを始めて13年。
企業の中で育成や話を聞き始めて30年以上。
人間関係や職場相談を見ていて思う。

本当に危ないのって、
空気を読めない人じゃない。

むしろ、

「読みすぎる人」

の方。

周囲を優先しすぎる。
嫌われないように動きすぎる。
無理して合わせ続ける。

すると、
静かに壊れていく。

だから時々は、

「自分は、本当はどう感じてる?」に向き合う。

大事なことは、喜怒哀楽でシンプルに内省すること。
そして、その感情を言語化すること。


それだけで、
少しずつ「自分の感覚」が戻ってくる。

人間関係や職場相談を長年見ていると、
これはかなり共通している。

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鎌田千穂
専門家

鎌田千穂(産業カウンセラー)

Chi-ho’s studio

組織課題を広い視野で捉え、主体性を持った思考と行動力、公私の均衡を図る自律型人材育成を行うこと。分析・統計による業務改善の解決策を示し、個人の悩みを解き放ち、企業の繁栄に繋げることが専門です。

鎌田千穂プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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