組織力強化:コロナ禍の職場のチームを再構築する:大切な3つのポイント

小川芳夫

小川芳夫

テーマ:ファシリテーション

このコラムは、ビジネスパーソンの方々を対象に書いています。

コロナ禍が続いています。
ワクチンが驚くほど迅速に開発され承認されました。私も接種しました。一方、感染が拡大すると変異が次々に起こるそうです。強い変異株やワクチンによる抗体が効きにくい変異株が出てくる可能性があると言う専門家もいます。国内で変異するものもあるでしょうし、海外から入ってきてしまう変異株もあるでしょう。
どうやら、新型コロナウイルス感染症との戦いは長期戦になりそうな感じです。

テレワークをした方もいらっしゃると思います。会社に出社して、自宅でテレワーク中の同僚の方とオンライン会議をした方もいらっしゃると思います。

私は『組織力強化:職場のチームとは?:今考えたい3つの視点』 というコラムを書いています。このコラムは、職場のチームのメンバーは会社に出社していることを前提に書きました。

長期戦になりそうなコロナとの戦い。
この環境で職場のチームを再構築すること、この状況に対応することは、あなたのチームを組織を強くする、と考えます。


この考えがこのコラムを書こうと思ったモチベーションです。
組織力強化は組織のリーダーである主任・課長・部長・本部長等々だけの仕事ではありません。当事者として従業員の方々も参加すべきです。より働きやすい環境を自分たちで創るために。


このコラムは次の3つの章で構成します。10分程度で読める内容です。


私は、ファシリテーションを核としたコンサルティング・サービスを営んでいる個人事業主です。屋号を BTFコンサルティングといいます。BTF は Business Transformation with Facilitation の頭文字をとりました。トランスフォーマーという映画をご存知の方がいらっしゃると思います。クルマがロボットに変身したり、ロボットがクルマに変身したりする映画です。トランスフォーメーション(transformation)とは変身させることです。ビジネス・トランスフォーメーションとはビジネスを変身させてしまうことです。ビジネス変革とも言われています。「ファシリテーションを活用してビジネス変革を実現して欲しい、そのために貢献したい」と考え、この屋号にしました。

ファシリテーション。Facilitationという名詞です。「人と人が議論し合意形成をする。この活動が容易にできるように支援し、うまく合意形成できるようにする。」これを実現するためにはどうしたら良いのかという課題を科学的に考え、試行錯誤を繰り返しながら作りあげられた手法、これがファシリテーションです。

ファシリテーションをする人をファシリテーター (facilitator) と言います。


1. コロナ禍の環境で職場のチームを再構築することが大切

この章では、「何故コロナ禍の環境で職場のチームを再構築する必要があるのか」について書きます。

コロナ禍になり、テレワークをした方、現在もテレワークをしている方、ご自身はテレワークをしていないものの会社のオフィスからテレワークしている方と協働したことのある方、いろいろな方々がいらっしゃると思います。

テレワークについて、いろいろなご意見をお持ちかと思います。私は下記のようなご意見を伺っています。(下記は一例です)

  • 仕事モードへのONとプライベートへのOFFの切り替えが困難
  • オンライン会議でのコミュニケーションが聴覚情報に偏りがち
  • 相手の気持ちが分かりにくい
  • サボっていると思われないか、きちんと評価してもらえるか不安
  • 小さい子供を持つ親は大変(子供はテレワークを知らないし理解できない)
  • 書斎がないので体が疲れる
  • ストレスを感じている
  • テレワークでもブレスト出来たり、喧々諤々の議論が出来なければ、仕事にならない。(議論し意思決定することが出来ない)
  • 対面で会わなくても営業活動ができることがわかった
  • やはり対面でお客様に会わないと営業活動ができない


上記のご意見は課題と捉えることができます。課題が沢山あるということは、改善・改革・変革できる可能性がある、と考えることができます。

テレワークはみんなが物理的に離れています。課題を放っておくと、チームは論理的にバラバラに離れてしまうかもしれません。せっかく培ってきたチームワークが壊れてしまうかもしれません。

アインシュタインの有名な言葉の1つに、『問題をつくり出した時と同じ考えでは、私たちはその問題を解決することはできない(解決するには考え方を変える必要がある) (We cannot solve our problems with the same thinking we used when we created them.)』があります。私はこの言葉が好きです。

課題を解決するのは誰でしょう?
あなたです。あなたが所属する会社のチームのみんなで話し合って、知恵を出し合うべきです。
今までの枠を取り払って、ゼロベースで考えてみる必要があるかもしれません。これをすることで、コロナ禍での職場のチームを、今の環境に合った形でチーム・ビルディングすることができる、と私は考えます。

組織力強化という観点ではどうでしょう。
この困難な時を、共に考え生き抜くという体験は、あなたが所属する組織(チーム)を強くすると思います。仕事の社会的価値や存在価値をチームのみんなで共に考えることになるでしょうし、社会的貢献への共感も得ることにつながると思います。


具体的には、会議やワークショップを開いて、知恵を出し合って議論することが必須だと考えます。

一例として、「オンライン会議でのコミュニケーションが聴覚情報に偏りがち」というご意見がありました。テレビやネットでオンライン会議している様子をみますと、例えばzoomで繋いで顔を映しっぱなしにして話をしています。もしかすると、対面での会議もそうしていたのかなぁ、と思ってしまいます。あのやり方は合意が形成されるまで時間がかかるだろうなぁと思います。少し時代遅れです。

論理コミュニケーションを取り入れるべきです。議論を見える化すべきです。聴覚情報に加えて、視覚情報を利用すべきです。この辺りのことは、私のコラム『会社の会議の進め方』シリーズの『会社の会議の進め方:意見をかみ合わせる:今理解すべき3つの視点』でわかりやすく説明していますので、「議論を見える化するってどういうこと?」という方は是非お読みいただきたいと思います。(7分程度で読める量です)

また、『会議効率化:フレームワークとは?:今理解すべき3つの視点』というコラムでは、会議を「ビジュアルな協働」の場にすることを提案しています。(こちらは5分程度で読める量です)


2. できるだけ多くの業務をテレワーク可能にすることが大切

この章では、「何故できるだけ多くの業務をテレワーク可能にすることが大切なのか」について書きます。

コロナ前にテレワークをしていた会社は少ないのではないか、と私は思います。

私たちは、新型コロナウイルス感染拡大の複数の波を経験しました。感染が拡大すると変異が起こることがあり、変異株の中には強い感染力を持つ場合があることも学びました。ワクチンの有効期間は数ヶ月程度ではないかとも言われています。また、世界を見ると、特に後進国でのワクチン接種は遅れています。新型コロナウイルス感染症との戦いは長期戦になりそうです。

地球温暖化の影響だと言われていることに、異常気象(高温や低温)、豪雨災害、台風災害、山火事(日本ではまだ大規模災害にはなっていません)など、甚大な自然災害は珍しいことではなくなってしまいました。

在宅でテレワークできるように、できるだけ多くの業務をテレワーク可能にすることが大切だと思います。いざという時に備えてテレワーク可能にすることが大切だと思うのです。備えることなく、いきなりテレワークをしようとすると、うまくいかないことをコロナの第1波の時に経験しました。備えておくことが大切なのです。

私が、できるだけ多くの業務をテレワーク可能にすることが大切だと考える理由は、下記の2点です。

  • 新型コロナウイルス感染症との戦いは長期戦になりそうな状況であり、いつどんな変異株が感染流行するかわかりません。職場での感染を防ぐための有効な対策としてテレワークがあります。
  • 豪雨などで「行こうと思えば会社に行けるかもしれないが、通常の何倍もの時間を要することが見込まれる」という状況は起こりえます。電車が遅れて駅が人で溢れることを私たちは何度も経験しています。コロナもあります。家にいたほうが安全だし、移動に無駄な時間とエネルギーを費やす必要もありません。


まず初めの一歩として、どの業務がテレワークできるのかを洗い出すことが必要だろう、と私は考えます。
あなたのお仕事を抽象化すること。これは洗い出しに役立つと思います。
カメラでズームアウトして俯瞰するような感じでしょうか。そしてズームインして細部を確認する。このズームインとズームアウトを繰り返しながら、「そもそも◯◯業務の肝って何だっけ?」と問うことも役立つと思います。

マーケティング分野で著名なフィリップ・コトラー教授が日経ビジネスに寄稿した『コトラー教授緊急寄稿「新型コロナ、ニューノーマルつくる契機に」』という記事があります。お客様との繋がりを維持することが大切だ、という趣旨のことが書かれています。

一例として、営業を考えてみましょう。
日経電子版の記事で『コロナで営業も大転換「足で稼ぐ」から脱却なるか』という2020年6月7日投稿の記事があります。

『今後はリモートにふさわしい営業スキルが求められます。画面越しでも分かりやすい資料をつくる能力はその1つ。また、画面越しでは「とにかく頑張ります」といった熱意は伝わりません。相手の反応も読みづらく、当意即妙の営業トークも通用しません。伝えたいことを論理的にしっかり話すコミュニケーション能力が重要になります。』とあります。

コロナ禍の時代に求められる能力がある、と私は考えています。

こんな時だからこそ、チームで対応できる能力が求められます。そして、それを支える個の能力が求められます。例えば、『新型コロナウイルス対策:コロナ禍の会議をどうするべきか:意識すべき3つのポイント』というコラムで紹介したローコンテクスト(Low Context)です。コミュニケーションのしかたを、ハイコンテクスト(High Context)からローコンテクストに変えるべきだ、と私は思います。

コンテクスト(context)とは、コミュニケーションの基盤である言語や用語、共通の知識、体験、価値観、ロジック(物事の進め方や考え方)、嗜好性などのことです。

コンテクストの共有性が高いことをハイコンテクストと言います。
伝える努力やスキルがなくても、お互いに相手の意図を察しあうことで、なんとなく通じてしまう環境です。もし、その環境が整わないと、一転してコミュニケーションが滞ってしまいます。お互いに話の糸口も見つけられず、会話も弾まず、相手の言わんとしていることが掴めなくなってしまいます。


ハイコンテクストでは、コンテクストの共有が足りないと会話は成立しません。

言語によりコミュニケーションを図ろうとすることをローコンテクストといいます。コンテクストに頼った意思疎通が不得意とも言えます。ローコンテクストは、言語に対し高い価値と積極的な姿勢を示し、コミュニケーションに関する諸能力(論理的思考力、表現力、説明能力、説得力、交渉力)が重要視されます。

また、DIAMOND Onlineの『コロナショック後に営業マンの明暗を分ける「3つのスキル」』という2020年4月21日の記事では、営業活動の本質を見つめ直すときであり、組織としても「売ることは営業の仕事」と丸投げするのではなく、あらゆる部門が営業マインドを持って全社でビジネスに取り組む必要がある、と書かれています。

その上で、営業マンや営業に関わる人たちが、今後のために取り組むべきことは、次の3つに集約されるとしています。

  • MAやSFAといったデジタル技術を使いこなしながら、どうすれば良質な見込み顧客を獲得できるのか、またどうすればそれらが受注に結び付くかを徹底的に思考し、知識化する
  • 顧客成功、顧客満足を引き出すものは何か。自社や自分の顧客価値(顧客から選ばれる理由)を考えて、これから先の努力の方向性を決める
  • 自社や自分のあるべき姿を言語化し、他者に伝え共感を得て仲間化し、自身が動かせる関係性(ネットワーク)を多く持つ


このコラムの冒頭で書いたとおり、私はファシリテーションを広めたい・活用して欲しいと考えている者なので、「コロナ禍の時代の営業戦略を考える」ワークショップを開催し、セールスのみんなで考えることを提案したいと思います。
さらに、これをリモートでやることを提案したいと思います。
何故か。リモートでの伝え方や説明・議論の仕方について、OJTをとおして学習・習得する機会にもなるからです。

さて、「コロナ禍の時代の営業戦略を考える」ワークショップ。
例えば、お客様のペルソナを定め、共感マップを使って、お客様の今を見える化する、というアプローチがあります。

『会社の会議:ファシリテーションでどう変わる?:共感マップ(考える・感じる)』というコラムで共感マップを説明しています。共感マップは、お客様志向でアプローチするときに、お客様を理解するために便利なフレームワークです。
最初にやることは、「誰について書くのかを決める」ことです。ペルソナを決めるということです。
次にやることは、「その人の視点に立って想像する」ことです。
その次にやることは、「実際に確かめる(精度を上げる)」ことです。インタビューして聴いたりしながら確かめていきます。

  1. コロナ禍のお客様の課題をセールスチームのみんなで想像し議論し精度を上げておく。
  2. 次に、それが正しいのか確認するためのインタビューの問いをみんなで考える。
  3. そして、お客様にインタビューして、実際に確かめる。
  4. インタビューの結果を持って再度セールスチームで集まり、お客様の課題を解決するための打ち手(営業戦略)を話し合う。その打ち手をお客様に提案する。


この一連の流れをリモートからオンラインで出来るようになったとしたら、いかがでしょうか?ビジュアルに協働しながらできたらどうでしょう?

お客様への提案も、リモートからオンラインで出来る。パワーポイントなどのスライドを使ったプレゼンを事前に用意することは当たり前でしょう。さらに、オンライン会議中に出された課題・アイデア・問い、これらをオンライン中にリアルタイムで見える化しながら、お客様の課題を共有しながら、打ち手をお客様と共創することができたら、どうでしょう。お客様とビジュアルに協働し、お客様の課題解決方法をできるだけ具体的に共創する。お客様の信頼を得ることができるかもしれません。

この章の最後に、私のコラム 『新型コロナウイルス対策:コロナ禍の会議をどうするべきか:意識すべき3つのポイント』で書いたことを、再度書かせていただきます。

『私の経験からアドバイスさせていただきたいと思います。ファシリテーションを導入することを強くお勧めします。
ファシリテーターなしでオンラインの会議を成功させることはできません。
言い換えると、ファシリテーターなしでオンライン会議が成功したとしたら、それは偶然だと思います。多分再現性がないでしょう。例えば、難しい課題を議論するオンライン会議を成功させることはむずかしいと思うのです。』



3. あなたの職場を心理的に安心安全な場にする努力が大切

コロナ禍の時代。以前にも増して大切なことは、心理的な安心安全だと考えます。

私は『会社の会議:会社の会議における「安心安全な場」とは?:今理解したい3つの視点』というコラムで、話し合うときに大切な3つのポイントとして下記を挙げました。

  • 否定されない安心安全で信頼できる場
  • 前向きな話し合い
  • アイデアを紡ぎ合わせようとしている


これは「ぬるま湯」のような場ということではありません。むしろ、厳しい場であると言えます。ビシバシ自由闊達に言い合える、辛いことも指摘しあえることが必要です。
1章でリストした課題に「テレワークでもブレスト出来たり、喧々諤々の議論が出来なければ、仕事にならない。(議論し意思決定することが出来ない)」がありました。この課題を解決するための土台として、心理的な安心安全が必須です。
なお、ブレストをビジュアルに見える化する技術的な方法は、『会社の会議:BTFコンサルティングの使い方(オンライン対応):お客様のご成長のために』というコラムに書いてあります。

さて、心理的な安心安全を作り出すにはどうすれば良いのでしょう。

私は、「自分たちのチームのコロナ禍の時代のチーム文化を創る会議」というワークショップを開催することを提案したいと思います。
今までコロナ禍の間に、自宅からのテレワークで経験したこと、出勤して経験したこと、苦労したこと、いろいろあると思います。タバコ部屋での会話がなくなった。コーヒー・ブレイクの時の雑談がなくなった。ばったり会った人との立ち話がなくなった。等々、これらがなくなったことで困っていることがあるかもしれません。例えば、雑談から発想される思いも寄らなかったアイデア。

より働きやすいクラウド上のバーチャルな職場にするためにはどうすれば良いのか、あなたの職場のチームで話し合うのです。その話し合いの体験をとおして、心理的に安心安全なチームを再構築するように努力することが必要だと思います。

1章のリストの、「仕事モードへのONとプライベートへのOFFの切り替えが困難」「小さい子供を持つ親は大変(子供はテレワークを知らないし理解できない)」「ストレスを感じている」は、とても重要です。一般的な解ではあまり役に立たないかもしれません。

あなたの職場のチームの新しい文化というかルールが必要になると思います。いつも協働している同僚だからこそ出てくるアイデアがあると思います。

「Zoom疲れ」という言葉に代表されるように、ストレスを抱え続けているとメンタル・ヘルスによくありません。高ストレス下の状態では、正しい判断が出来なくなると言われています。カウンセラーやドクターに行かなくても良いように、そうなる前に職場のチームとして対応することが必要だと思います。

あなたのチームのみんなが働きやすいように、新しい文化・ルールを創るべきだと思うのです。困っている人には、心理的に寄り添うことも必要かもしれません。そうすることで、結果として、チームとして対応できるアイデアが生まれるかもしれません。

この辺りのことを、『新型コロナウイルス対策:コロナ禍の会議をどうするべきか:意識すべき3つのポイント』という私のコラムで説明しています。提案もしています。(5分程度で読める量です)

2020年6月8日の日経電子版の『雇用制度、在宅前提に「ジョブ型」や在宅専門の採用』という記事は、下記の2点を指摘しています。

  • 国内企業の多くは労働法制の制約もあり労働時間に応じて賃金を支払う仕組みが長く定着していた。しかし、会社でない場所で働く社員を時間で管理するのが難しく、労働基準法で定められた残業代支払いルールに抵触する恐れもあった。
  • こうした問題を解決するため、企業は職務定義書(ジョブディスクリプション)で社員の職務を明示して、その達成度合いなどをみる「ジョブ型」雇用の導入を進めている。


ジョブ・ディスクリプション(職務定義書)で仕事の内容とその目標を会社と合意し、成果で評価する方向に舵がきられたようです。

成果での評価。
従業員とマネージャーが適宜振り返りの場を持ち、フィードバックできるようになっていることが鍵です。この振り返りやフィードバックを機能させる土台は、心理的な安心安全です。

1章のリストの「サボっていると思われないか、きちんと評価してもらえるか不安」これを解消するためにも、振り返りとフィードバックは必要です。

また、失敗はOKだけど、その失敗から学習しないとダメ。学習して成長するチームとなるためにも、心理的な安心安全が必要です。さらに言うと、失敗する前に失敗しそうな兆候を検知して、必要な手を打つということが大切だと思います。このあたりについては、私のコラム 『働き方:アジャイルな働き方とは?:今理解すべき3つの視点』をご参考にしていただけると思います。

『やる気の出る仕事と出ない仕事は、何が違うのか』(リクルートワークス研究所)というレポートは、仕事に対するモチベーションについて考察しているのでご紹介します。

仕事に対するモチベーションを、下記の式で表現しています。

  • MPS(Motivating Potential Score) = ((技能多様性 + タスク完結性 + タスク重要性)÷3) x 自律性 x フィードバック


MPSはモチベーションが引き出されるスコアであり、MPSが高いほど、働き手にやる気と満足感をもたらす、とされています。

  1. 技能多様性:求められるスキルの多様さ
  2. タスク完結性:部分ではなく全体を把握できているかどうか
  3. タスク重要性:他者に影響を与えるかどうか
  4. 自律性:仕事の勧め方への関与
  5. フィードバック:自身の実践の効果に関する評価

1と2と3を通して仕事の意義を理解する。
4で結果に対する責任を持つようになる。
5で成果に関する知識を豊かにする。


掛け算になっているので、4や5がゼロだったら、MPSはゼロになってしまいます。
自律性とフィードバックはとても大切ですね。


フィードバックは前述しました。

自律性。
自律的に働くためには、情報アクセスに対する透明性が必要です。もちろん、情報に対するアクセス権(need to know)は必要な許可された範囲で。例えば、同じ仕事をしているAさんとBさん。Aさんはアクセスできるが、Bさんはできないということでは、情報格差が生まれてしまいます。仕事をするためにはBさんもアクセスできる必要があるはずです。

『働き方:withコロナ中にafterコロナに備える:大切な3つのポイント』というコラムでは、下記のような論調で話を展開しています。
「変化の激しい社会であっても、会社が存続するために、発展するために、そのために必要な能力のある人が求められているのだと思います。受け身で待つ指示待ち人ではなく、自律して働ける人、所属するチームの成果に貢献できる人、その貢献がチームのみんなから称賛される人、そういう能力を自ら獲得していく力が求められると思います。」



最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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