【セールス勝ちパターン】「営業力」とは何か?売れる営業に不可欠な3つの能力と育成方法
目次
多くの企業経営者が、「トップセールスに依存した営業体制からの脱却」という課題に直面しています。
特定の個人のスキルや経験に頼る営業は、その社員が退職すればノウハウも失われ、組織の成長が不安定になります。
持続的な事業成長を実現するためには、「誰がやっても一定の成果が出せる営業組織」を構築することが不可欠です。
本稿では、営業の「属人化」という課題を解決し、組織全体の営業力を底上げするための具体的な「仕組み化」の手法について、経営コンサルタントの視点から解説します。
営業組織の「仕組み化」とは何か?
営業組織の仕組み化とは、特定の個人のスキルや経験に依存することなく、組織全体で安定的に成果を出せるよう、営業活動を標準化・共有化することを指します。
これは単にSFA(営業支援システム)を導入することではありません。
成功している営業パーソンの思考プロセスや行動、ノウハウを「型」として言語化し、組織全体で共有・実践できる状態(標準化)にすることです。
これにより、新入社員でも短期間で戦力化でき、部門全体のパフォーマンスを底上げすることが可能になります。
属人化を解消するための3つのアプローチ
営業の属人化を解消し、組織の営業力を底上げするためには、以下の3つのアプローチが重要です。
1. 営業プロセスの可視化と標準化
優秀な営業パーソンがどのような思考で、どのタイミングで、どのような行動をとっているかを詳細に分析し、営業プロセスをフェーズごとに分解して可視化します。
このプロセスを組織の「型」として定義することで、誰もが同じ基準で活動できるようになります。
- 具体例: 「初回訪問」「提案」「クロージング」といった商談のフェーズごとに、目標、実施すべきアクション、チェックポイントを明確にする。
2. ノウハウの「形式知化」
個人の頭の中にある経験や勘、暗黙知を、誰にでも理解・活用できる知識(形式知)に変換します。
これにより、組織内でノウハウが横展開できるようになります。
- 具体例: 成功した商談の議事録、提案書テンプレート、顧客からの質問に対するFAQ集などを作成し、データベースとして共有する。
3. マネジメントの「仕組み化」
個人の活動結果だけを評価するのではなく、プロセスの実行度合いを評価する仕組みを導入します。
これにより、マネージャーは営業個人の行動を客観的に把握し、適切なタイミングでフィードバックを提供できるようになります。
- 具体例: SFAを活用し、各商談フェーズの進捗率や、テンプレート質問集の使用状況をモニタリングする。
↓参考ノウハウ(一例)
↓マネジメント領域のコラム
参考:【コラム】成果が出る“高速PDCA”の実践法
具体事例:営業ノウハウを「組織の資産」にする3ステップ
実際にこれらのアプローチを導入し、営業力を強化した事例を紹介します。
ある中小企業の営業組織では、トップセールスが退職したことで売上が激減しました。
そこで、私たちは以下の3ステップで「仕組み化」プロジェクトを推進しました。
ステップ1(言語化):成功の「本質」を言語化し、研修プログラム化
まずは、退職したトップセールスが残した資料や、成功した商談の履歴を徹底的に分析しました。
- 「なぜこの顧客に刺さったのか?」
- 「提案のどこに納得感があったのか?」
- 「どのような目的でこの提案書を作成・編集していたのか?」
といった点を深掘りし、
- 「商談フェーズごとのベストプラクティス」
- 「顧客の課題を引き出すためのヒアリングシート」
- 「提案書の各ページのポイント・理由・事例の言語化」
といった形で、成功ノウハウを言語化し、標準化に向けた研修プログラムとして体系化しました。
ステップ2(伝達力強化):実践的なトレーニングで徹底的に反復
作成したマニュアル(プログラム)を使い、営業メンバー全員でショートロールプレイング研修(1.5分ロープレ)を繰り返しました。
特に、顧客役と営業役を交互に演じ、「ヒアリングシート」に沿った質問や「PREP法を活用した提案書の説明」などをすることで、顧客の潜在課題を特定し、最適な提案を行う訓練に時間を割きました。
これにより、全員が「型」を習得できるようになりました。
ステップ3(実践とフィードバック):日々の活動をレビューし、改善を繰り返す
実際に顧客との商談に臨んだ後、
- 「マニュアル(プログラム)に沿った行動ができたか」
- 「ヒアリングシートの項目は全て埋められたか」
といった自己評価(プロセス)を義務付けました。
マネージャーは、その評価結果(プロセス)を基に個別にフィードバックを実施。
このサイクルを継続することで、マニュアル(プログラム)は常に改善され、組織全体の営業スキルが着実に向上していきました。
営業組織改革プロジェクトの導入ステップ
貴社が営業組織の「仕組み化」プロジェクトを推進する際には、以下のステップで進めることを推奨します。
ステップ1: 現状の可視化
- まずは、現状の営業プロセス、成果、課題を客観的に数値で把握する。
ステップ2: 営業プロセスの標準化
- トップセールスの行動や思考を分解・分析し、全営業パーソンが活用できる「営業プロセス」として標準化する。
ステップ3: ノウハウの形式知化と共有
- 標準プロセスに沿ったマニュアル、チェックシート、テンプレートを作成し、誰でもアクセスできる形で共有する。
ステップ4: 仕組みへの落とし込み
- ツール化(提案書)やSFA/CRMなどを活用し、標準化されたプロセスをシステム上で管理・運用できる「仕組み」を構築する。
ステップ5: 定着化と改善のサイクル
- 定期的なレビューとフィードバックを通じて、プロセスの定着を促し、継続的な改善を図る。
まとめ
営業組織の「属人化」は、組織の成長を阻害する重大な経営課題です。
本稿で述べたように、営業活動を「プロセス」と「ノウハウ」に分解し、「言語化」「標準化」「仕組み化」することで、特定の個人に依存しない、持続的な成長を実現する営業組織を構築できます。
株式会社バリュー・コア・コンサルティングは、多くの企業で営業組織改革を成功に導いてきました。
例えば、ある人材紹介会社では、私たちの支援により営業プロセスの標準化・仕組み化を徹底した結果、組織全体の生産性が飛躍的に向上し、新人の即戦力化と売上127%増を実現しました。
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- 一部の優秀な営業パーソンに頼る「属人化」した営業体制になっている
- 顧客のニーズが複雑化・多様化しており、従来の「根性論」では通用しなくなってきている
- 若手社員へのノウハウの継承が進まず、組織全体の営業力が底上げされない
- 営業活動の「成功パターン」が言語化されておらず、再現性のある「売れる仕組み」を構築できていない
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