【セールス勝ちパターン】顧客の「潜在ニーズ」を引き出す!成約率・単価を劇的に向上させるヒアリング力強化術
多くの企業経営者が、「わが社の営業力をどう強化すべきか?」という問いに直面しています。
市場が複雑化し、顧客の購買行動が多様化する現代において、かつての「根性論」や「属人化したノウハウ」に頼る営業体制では、持続的な成長は困難です。
本稿では、企業が組織的に営業力を高めるために不可欠な、「営業力」の定義、構成要素、そして具体的な育成方法について、経営コンサルタントの視点から解説します。
営業力とは「顧客の課題を解決し、対価を得る総合的な能力」である
まず、営業力を単なる「売上を上げる能力」と捉えるのは不十分です。
私たちは、営業力を
- 「顧客の潜在的な課題を発見・言語化し、その解決策を提示することで、顧客の意思決定を促し、対価を得るための総合的な能力」
と定義しています。
これは、単に自社製品を売り込むスキルだけでなく、顧客との信頼関係構築、市場や競合の分析、自社製品の価値の理解、そして論理的な提案構築といった多岐にわたる能力を包含するものです。
売れる営業に不可欠な3つの能力
営業力を分解すると、以下の3つの主要な能力に集約されます。
1. 課題“発見”力
顧客が自覚していない潜在的な課題やニーズを見抜く力です。
これは、単に製品説明をするのではなく、顧客のビジネス状況や組織、担当者の役割などを深くヒアリングし、洞察を得ることで養われます。
- スキル例: 質問力、傾聴力、情報収集力、業界知識
↓参考ノウハウ(一例)
2. 課題“解決”力
発見した課題に対して、自社製品やサービスを活用した最適な解決策を構築し、提示する力です。顧客の立場に立って、どのようなメリットや価値が提供できるのかを具体的に示す必要があります。
- スキル例: 論理的思考力、企画力、提案書作成スキル、プレゼンテーションスキル
↓参考ノウハウ(一例)
3. 推進力
課題解決策を提示した後、顧客の購買意欲を高め、最終的な契約へと導く力です。このプロセスでは、顧客社内の関係者を巻き込み、合意形成を促す能力が求められます。
- スキル例: 交渉力、クロージング力、関係構築力、コミュニケーションスキル
属人化したノウハウを組織の力に変える3ステップ
優れた営業パーソンのノウハウは、しばしば属人化し、組織全体に共有されないという課題があります。
この課題を解決し、組織的な営業力強化を図るための具体的な事例を紹介します。
- 【事例:成功した商談の標準化プロジェクト】
ある製造業の営業部門では、特定のベテラン社員が常に高い成約率を誇っていました。
しかし、そのノウハウは「経験と勘」に頼る部分が大きく、若手社員に継承されないことが課題でした。
そこで、以下の3ステップで「売れる仕組み(型)」を組織に定着させるプロジェクトを実行しました。
ステップ1(言語化):成功の「本質(勝ちパターン)」を形式知として共有する
ベテラン社員の商談プロセスを詳細にヒアリング。
- 「なぜこのタイミングでこの質問をしたのか?」
- 「顧客のこの発言から、何を読み取ったのか?」
といった深掘りを行い、成功の要因を「商談のフェーズごとのチェックリスト」、「顧客の課題を引き出すためのテンプレート質問集」といった形式知(型)に落とし込みました。
ステップ2(伝達力強化):実践的なトレーニングで体得する
言語化されたノウハウを用いて、具体的なロールプレイング研修を実施。
テンプレート質問集を実際に使い、若手社員同士で顧客役・営業役を交代しながら、商談の流れを反復練習。
特に、顧客の曖昧な発言から課題を言語化する練習に重点を置きました。
ステップ3(実践とフィードバック):現場でPDCAを回す
実際に商談を行った後、チェックリストを使って
- 「課題を3つ以上引き出せたか?」
- 「顧客のキーパーソンに会うための次回アクションを明文化できたか?」
といった項目(プロセス)を自己評価し、マネージャーがフィードバックを行う仕組みを導入。
このサイクルを繰り返すことで、若手社員は成功パターンを内面化し、自律的に改善できるようになりました。
営業力強化プロジェクトの導入ステップ
上記の取り組みを組織に定着させるには、以下のステップでプロジェクトを推進することが有効です。
ステップ1: 現状分析と課題の特定
- 成約率、商談件数、顧客単価など、部門の現状を数値で把握し、組織の営業力におけるボトルネックを特定
ステップ2: 成功モデルの言語化
- トップパフォーマーへのヒアリングや同行を通じて、成功の要因を詳細に分析し、再現可能なノウハウとして形式知化する。
ステップ3: 育成プログラムの設計と実行
- 言語化したノウハウを基に、座学・ロールプレイング・ケーススタディなどを組み合わせた研修プログラムを設計・実行する。
ステップ4: ツール・仕組み化の導入
- 研修内容をマニュアルやチェックシート、SFA/CRMツールに落とし込み、誰でも同じレベルのパフォーマンスを発揮できる「仕組み」を構築する。
ステップ5: 実践とフィードバックの継続的サイクル
- 現場での実践結果を定期的にレビューし、改善点を特定してプログラムや仕組みを継続的にアップデートする。
まとめ
本稿では、営業力を「顧客の課題解決能力」と再定義し、その構成要素を「課題発見力」「課題解決力」「推進力」の3つに分解しました。
そして、属人化しがちなノウハウを組織的な力に変えるための具体的なステップについて解説しました。
株式会社バリュー・コア・コンサルティングは、これまで数多くの中小企業・大手企業の営業組織変革を支援してまいりました。
例えば、あるBtoB企業では、私たちの支援により「言語化」「仕組み化」を徹底した結果、組織全体の営業パフォーマンスが劇的に改善し、売上が132%向上。
導入成果事例(【【製造業】売上132%増を実現 ― 見える化と再現性で生産性を構造から変革
属人化から脱却し、再現性のある「売れる仕組み(勝ちパターン)」を構築することが、持続的な成長を可能にします。
貴社の営業組織の課題を明らかにし、具体的な成長戦略を策定しませんか?ぜひ一度、お気軽にご相談ください。
貴社の課題解決に向けて、具体的なソリューションをご提案いたします。
御社の営業組織には、以下のような課題はありませんか?
- 一部の優秀な営業パーソンに頼る「属人化」した営業体制になっている
- 顧客のニーズが複雑化・多様化しており、従来の「根性論」では通用しなくなってきている
- 若手社員へのノウハウの継承が進まず、組織全体の営業力が底上げされない
- 営業活動の「成功パターン」が言語化されておらず、再現性のある「売れる仕組み」を構築できていない
もし一つでも当てはまるなら、それは持続的な成長を妨げるボトルネックです。
私たち株式会社バリュー・コア・コンサルティングは、これらの課題を解決し、再現性のある「売れる仕組み」を構築するご支援をいたします。
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