夏期講習24th(2026)言問学舎・夏休みだからこそ、書きましょう!

小田原漂情

小田原漂情

テーマ:国語

箒川
 このブログ(コラム)は言問学舎のメインの集客媒体(の一つ)でありますから、日ごろ国語や諸科の勉強、受験について書くことが多くなります。そこで夏休み前に、そこからすこし離れて、私自身の子どもの頃の、書くことと夏休みについて、お話ししたいと思います。

 子どもの頃、に限定するのは、高校生になってからは文学かぶれになっていましたから、その時期のことは多くのお子さんたち、保護者の方々の参考にはならないと思われるためです。

 さて、「書くこと」ではっきり記憶しているのは、中学1年の夏休み、国語の宿題で、夏休みのできごとを作文に書くというものでした。そこで私は、8月上旬に家族で旅行した塩原温泉のことを書いたのです。当時の塩原温泉は渓流沿いに大きなホテルが立ち並び、観光馬車(トテ馬車)がゆったりと歩みをきざんでいました。泊まったのは父の会社の同僚の実家の旅館でしたが、すぐ前に箒川(ほうきがわ)が流れていて、早朝父の先導で川を渡って、釣りをしました。それまでにも長靴で川の浅瀬を歩いたことはありましたが、素足にサンダル履きで渡る早朝の川の水はびっくりするほど冷たく、五十年経った今でも、夏休みを思い出すとその鮮烈さがよみがえってくるほどです。9月になって提出した作文にも、そのことが強い印象として書かれていました。

箒川2.jpg
                     (写真は箒川。ただし近年のもので、兄から借りました)

 後年、短歌のほかに紀行文をたくさん書くようになり、この中学1年の夏休みの作文を思い返すことも時おりありました。その宿題を出して下さった先生(クラス担任でもいらした国語の先生)に、感謝するところ大なるものがあります。また、今後3年間の言問学舎の出版計画はあらかた決めてありますが、いつか紀行文も1冊の本としてお目通しいただければと思っています。

 次に思い出すのは、中学3年の夏休みに毎日書いた日記です。私が日記を書いたのは、あとにも先にも、この夏一度限りでした。高校の頃に詩や短歌を書いたノートは三十代半ばまで保存してありましたが、この日記はたぶん高校生のどこかのタイミングで、捨ててしまったのでしょう。「文学作品もどき」の形にさえなっていなかったので、価値のないものと考えたのだと思われます。

 従って、「たぶんあんなことがらを書いていたのだろう」と想像することはできますが、今となってはどういう文章だったのかを、さぐることさえできません。

 ただ、多感な時期に、はじめて思うところを思うままに書きつけた経験は、貴重なものだったと思います(そこから、文学にのめりこんで行ったようにも思われます)。また日記に書いた内容は忘れましたが、それよりも古い塩原温泉の思い出は、ある部分が鮮明に残っています。「書くことによって記憶が残る(定着する。ただし、それは文章として書かれた内容の通りにですが)」ということは、明確な事実です。

 この私自身の、中学1年の時の「夏休みの作文」と、中学3年の時の「日記」の例が示すように、「書くことで記憶は定着する」ものであり、また「多感な時期に、思うところを思うままに書きつけること」には大きな効用があります。私個人の体験や思い入れといった枠を超え、それはひろく子どもたち全体に言えることです。

 夏休みの経験、思い出は、一人一人の子がそれぞれ心の中に秘めているものです。時にそれは、お子さん自身も気づいておらず、文章に書いてはじめてわかった、ということがあります。文章を書くという行為は、自分でも気がついていないか、何となくわかっているけれどはっきり意識していなかったことがらを、自ら認識し、心に刻むことにつながるケースが多いのです。子どもたちに「真の国語」の、文章を正しく読み、ポイントごとに適切な問いかけを提示して考えを書き出させ、感想文を書かせるという授業を長年実践してきて、実際にそうした感慨を述べる子をたくさん目の当たりにしています。

 もちろんそれは、夏休み限定のことではありません。しかし、夏休みという「特別な時期」なればこそ、ふだん得られない経験をして「心が動く」チャンスがたくさんあることは疑いないことです。また長い休みで精神が解放されているため(現在は何かと忙しく、決してそうでない子も多くいるとは思われますが、やはり「非日常」の解放感は大きいです)、いろいろなことを能動的に受けとめられるはずなのです。

 このあとの夏期講習説明会の日程は次の通りです。

◇言問学舎の夏期講習説明会<本日程・6月分>

7月2日(木)   14時00分~
7月4日(土)   10時50分~ / 13時00分~ / 16時30分~
7月9日(木)   14時00分~
7月11日(土)  10時50分~ / 13時00分~ / 16時30分~

※所要時間は各回とも50分程度を予定しています。予約不要、当日飛び込み参加可ですが、全体説明後の個別相談は予約を含む先着順となります。また、土曜日の説明会日程でご都合の合わない方は、平日に個別相談の形で対応を致します。お気軽にメール・電話でご相談下さい。


国語力に定評がある文京区の総合学習塾教師
小田原漂情
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小田原漂情
専門家

小田原漂情(学習塾塾長)

有限会社 言問学舎

<真の国語>とは?正解を見つける力ではなく、文章の本質を読みとり、自分の身に引きつけて、生きた考えを組み立てられる力のことです。それをすべての生徒が「わかる」ように、かつ「楽しく」指導します。

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