『山月記』読解の最重要ポイントは?ここだけきっちり押さえましょう!
東京都立高校の国語の問題の構成(および配点)は、大問一‐漢字の読み(10点)、大問二‐漢字の書き(10点)、大問三‐小説(25点)、大問四‐評論(30点)、大問五‐古典に関する文章等の読み取り(25点)となっています。
このうち今日は大問五についてお話しします。平成25年、すなわち昨年の入試(入学者選抜学力検査)にあたって都教委が発表した、「出題の基本方針」では、次のようにねらいが説明されています。
<古典に関する文章及び座談会の記録を読み、古典並びに現代の語句及び文章の内容について理解する能力をみるとともに、座談会における発言の役割を理解することを通して伝え合う力をみる。>
「古典」とは、古文(日本文の江戸時代以前のもの)と漢文(中国の文章や詩を、日本語の古文の文法に即して訓読し、解釈するもの)の双方をまとめて言います。従って、題材としてどちらが出題されるかは、当日までわかりません。
ここで最初にお伝えしたいのは、「古文」「漢文」と言っても、都立高の入試では、もとの文章をそのまま読むことが求められるのではない、ということです。古文、漢文の引用部分には、必ず現代語訳がついています。高校生が古文、漢文を読みとるような出題がされるわけではないのです。極言すれば、古文、漢文の勉強をしていなくても、現代文の文脈がきちんと読みとれれば、ほとんど正解できる内容なのです。
ですから、都立高の大問五のために、古文を現代語訳するとか、漢文を書き下し文にするといったような勉強をしなければならないということはありません。ただ、やはり中3生ですから、まったく古文、漢文を学ばずに(過去に学校で習っただけの状態で)入試に臨むのは、危険でしょう。ある程度、現代語訳のついたやさしい文章には、慣れておく必要があると思われます。最低限、数年分の過去問は解いておいて下さい。
また、一般の評論文の問題で、ある段落の役割が「前の段落を受け、本論を展開するきっかけをつくっている」、「前の段落と反対の事実を述べ、論全体をふくらませる役目を果たしている」など、段落の性格や構成を問う小問がありますが、大問五では、都教委の方針にも書かれている通り、座談会の発言者の発言(の具体的な一部分)が、進行上どのような役目を持っているか、ということが問われます。これも一定程度「慣れ」が必要なことでしょう。
いま一つ、これは簡単な注意で済むことですが、例えば「傍線部」の示す内容がどの部分であるかを抜き出せ、という問題では、「(古文、漢文の)原文から(漢文は書き下し文を含む)」という場合と、「現代語訳から」という場合と、両方あります。これは問題文を最初に見た時に、必ず線を引いてチェックするようにして下さい。せっかく正しい部分を抜き出しているのに、指定と違う部分から抜き出したのでは、何にもなりません。この1問の配点は、「5点」です。取れるはずのものを落として悔しい思いをしないよう、こうした簡単な注意で済むことには、くれぐれも気をつけましょう!
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小田原漂情
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