コラム
自律神経をととのえて、妊娠に向かう
2020年5月8日 公開 / 2021年3月1日更新
自律神経が乱れていると、体のリズムも乱れがちです。
深い呼吸でリラックス、質のいい睡眠をとって、ストレスを軽減し、赤ちゃんができやすい生活を心がけましょう。
妊娠にかかわる機能は自律神経がコントロールします。手や足は自分の意思で動かすことがで
きますが、心臓や胃、腸などの臓器を自分の意思で動かしたり血液を流したりすることはできません。このように自分の意思でできないことは、すべて自律神経によってコントロールされています。排卵や月経など、妊娠にかかわる体の機能も、この自律神経に支配されています。たとえば「そろそろ排卵させよう」「今回は月経を止めよう」などと、自分でコントロールできる人はいませんよね。ですから赤ちゃんを授かるためには、自律神経がととのっていることが大事。
自律神経が乱れているほど、妊娠はむずかしくなるでしょう。自律神経が乱れていると考えられるのは、次のようなタイプの人たちです。
●神経質で、人間関係などでよく悩む
●マイナス思考で、すぐに不安になる
●物事に驚きやすく、緊張しやすい
●すぐに動悸がする
●夜、ぐっすりと眠れない
●イライラしやすく、怒りっぽい
●体をあまり動かさず、パソコンに向かう時間が長い
●夜寝るのが遅く、朝起きるのがつらい
ストレスで月経が止まっている、基礎体温が乱れる人も自律神経のバランスがくずれていると考えてよいでしょう。腹式呼吸と十分な睡眠、早寝早起きがおすすめです。
乱れた自律神経をととのえるポイントになるのが呼吸と睡眠なのです。ヨガや禅などの修行では、呼吸が重んじられます。それは呼吸に自律神経のバランスをととのえる作用があるからです。じょうずな呼吸のコツは、「できるだけ、深くゆっくりと行なう」こと。息を吸うときは、下腹をふくらませる腹式呼吸がよいでしょう。腹式呼吸をするときは肛門を締め、肩の力を抜くことを意識してください。肛門を締めるのは、大気からもらったエネルギー(=気)を下に逃がさないため。肩の力を抜くと横隔膜が下がるので、自然に深くよい呼吸ができます。
人間は、大脳が非常に発達しています。大脳が休めるのは、寝ているときだけ。十分な 睡眠、で大脳の働きをオフさせましょう。寝る前に不安なこと、その日にあったイヤなことなどを考えると、睡眠が浅くなり、自律神経を乱してしまいます。寝る前は、できるだけ楽しいことを考えるよう心がけて。また、日が沈むと同時に眠り、日の出とともに目覚める生活も、自津神経を安定させます。仕事で遅くなるのはやむをえませんが、それ以外で夜遅くまでパソコンに向かったり、テレビを見たりするのも避けましょう。
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