漢方生薬『黄耆』について
74歳の女性。透析7日前にご来店。中肉中背で顔色は浅黒く、血圧(最高170、最低92)、足のひえ、不眠、疲れやすく、耳鳴り、めまい、口渇、動悸、足腰の脱力感。夜間のトイレは2回。既往歴は20年前の腎盂腎炎と半年前のメニエル氏病。お薬手帳には、カルシウム剤とガストローム、ザイロリック、ラシックスが記載。舌質は青紫で臍上動悸あり。真武湯1日3回と、八味丸(20丸3回)を7日服用して6.5に下がる。病院からの水分制限(1日800cc)のため同時服用していただいた。小便の出が1000ccまで増えた。むくみが引いて、耳鳴りが小さくなった。2ヵ月後はクレアチニンが3.5になる。4ヵ月後に畑仕事が出来るまでになり、クレアチニンは3.4、血圧が最高150最低85までになった。今後、当帰芍薬散での治療も検討している。
この方以外にも、真武湯と八味丸の兼用で10人以上の透析前の方を改善できた。現在も二名の方(お二人とも75歳を超えている)が10年以上服用していて透析を免れている。