漢方と西洋医学にみられる違いとは?
食を通じて生きていく力を養う食養生の考え方
現代では科学の進歩などのおかげで、季節を問わず手に入るものも増えてきました。
ですが、暑い時期に属するスイカやキュウリが体を冷やし、寒い時期のかぼちゃやサツマイモが体をあたためるように、本来は季節に応じた食物をとることは非常に理にかなっています。
それは、漢方における食養生という言葉にもつながってきます。
食養生とは、病気を寄せ付けないような健康な状態を維持するために、食を通じて生きていく力を養っていくことです。
そもそも、わたしたちの体は食べたものでできていますので、食は重要な役割を果たしているということは容易に想像できるかと思います。大切な部分を占めているにも関わらず、ひと昔前の日本と比べて今は、和食よりも洋食を口にする機会がとても多くなってきています。さらに、コンビニやファーストフードといった手軽な食事も増えてきており、糖分や脂質だけではなく、食品添加物や加工品を摂取することも多いでしょう。
このような食生活を続けていると、生活習慣病やアレルギー疾患を引き起こす要因にもなります。しかし、食事の内容やとり方に気をつけることで、それらを改善させることもできるのです。
食養生とは決して、難しいものではありません。
西洋医学における食の管理といえば、糖質制限やカロリーコントロールを思い浮かべますよね。同じカロリーであっても、チョコレートと魚に含まれる栄養素が異なるように、カロリー計算だけでははかれないことも多いですし、何よりも個人の体質や季節に応じた食材を摂ることがとても大切なことなのです。
こういった食生活を送ることで、抱えている病気を改善させるだけではなく、なんとなく調子が悪いと言った未病を防ぐことにもつながるのです。
では、具体的にどのようなことに気をつけたらよいのでしょうか。
<食生活において気をつけたいこと>
*地元で取れた旬の食材を食べる
*できるだけ、素材の味を大切にした調理法で食べる
*食品添加物や加工品を避ける
*食べ過ぎないようにする
*よく噛んで食べる
*できるだけ、手をかけて作ったものを食べる
*みんなで食卓を囲み、楽しく食べる時間をもつ
全てを取り入れることは難しいかもしれませんが、時には息抜きしながら気をつけてみてくださいね。